2009年3月15日日曜日

Shall we dance ?


2つのタンゴ 

明日の3月16日に、いつもお世話になっている、アルゼンチンタンゴ・ダンスのリカルド先生が、新宿歌舞伎町にある“ステレオ・ホール”でデモンストレーションをします。
http://plaza.rakuten.co.jp/tangorex/diary/200902270000/
ここは、社交ダンスの殿堂と呼ばれるところらしく、映画”Shall We Dance”の日本版の最後の場面に使われた場所だそうです。 皆は”Shall We Dance”は日本版もアメリカ版も見ましたか? 私はどちらかと言えば日本版が好きだな~(というか面白かった)。
ところで、私がアルゼンチン・タンゴを習っているというと、大概の人は“♪チャン・チャン・チャン・チャン、チャチャチャチャンチャン♪”と歌いながら、首をカクカクと動かし物真似するんだけど・・・。 この時の答えには少し困ります。 歌っている“チャン・チャンチャン・チャン”はアルゼンチン・タンゴの名曲“ラ・クンパルシータ”だけど、アルゼンチン・タンゴにはあのように首をカクカクっと動かす動作はなくて、あれは、社交ダンスの中のコンチネンタル・タンゴの動きです。 つまり、アルゼンチン・タンゴとコンチネンタル・タンゴという2つのタンゴがあり、この2つ、関わっている当人達(作曲家、演奏家、ダンサー、愛好家)にとっては、かなり違うものなのだけど、一般的には“似て非なるもの”あるいは同等に扱われます。

 
ま、ここで偉そうに語っている私も、その違いを知らなかったばかりに、相当間抜けなことしてます。
私がもともとアルゼンチン・タンゴに興味を持ったのは、1999年頃にテレビのCMで、世界的なチェリストのヨーヨー・マリベル・タンゴというピアソラの名曲を弾いているのを聴いて、“何だか心が掻き立てられる曲だ~”と思ったのが始まりで、その後、同じ年か2000年に“Forever Tango フォーエバー・タンゴ”というタンゴ・ショーを観て、感動したのでした。 ただ、ショーでダンスを観たけれど、まさか自分が実際にやってみようとはその時点では思わなかったんです。 ところが、人間って不思議なもので、当時私は都立大学という東横線の駅が最寄駅だったんだけど、ショーを見に行った数日後、駅の階段のところにあった、 “○○ダンス・スクール 初心者大歓迎  ワルツ、タンゴ、ルンバ・・・”
という広告が急に目に入ってきました。この階段をつまりはその広告の前を、それまで、何千回と上り下りしていても、何も気にしていなかったのに、その日は階段の途中で立ち止まって公告に見入ってしまいました。 “エーっ、こんな近所でタンゴを教えてくれるところがあるんだ~”と、思い立ったら吉日とばかり、さっそくダンス・スクールの門を叩きました。 そして“全く踊りの経験はないのですが、タンゴを習ってみたいんですが・・・”と単刀直入に受付の先生に話をしたところ、“そうですか。わかりました。 でも初心者の方は、いきなりタンゴではなくて、ブルースやジルバのような踊りから基本を勉強して、それからワルツやタンゴを習うようになりますが、いかがですか?”と言われ、“オー、成る程、そういうものなんだー!”と逆に納得し、レッスンを開始しました。
それから約1年半、毎週1回レッスンに熱心に通い、そしてある日、“今日から念願のタンゴをやってみましょう”と言われ、嬉しいというよりは、緊張しながらタンゴ・レッスンが始まりました~。 1回目のタンゴ・レッスンは緊張の中、あっという間に終わり、そして2回目。 “ウーン、何だか私が観たり聴いたりしたものとは、かなり違うぞ・・・”と思い、レッスンの後先生に、フォーエバータンゴの話などもしながら恐る恐る聞いてみると、先生の顔が急に苦笑いに変わり、“アレはアルゼンチン・タンゴで、まーチョット違うんですよ”と説明してもらいました。 ガーン、そうだったんだ! 違うのね!! 私の心の中の何かがしぼんでいくのがわかりましたよ・・・。 そうそう、当時は今みたいにインター・ネットが普及していなかったから、簡単に家で“タンゴ”とパソコンで検索して、色々と調べられなかったんですよ。 それにしても間抜けな話なんですが。 でも今にして思えば、社交ダンスも結構楽しかったかな~。 

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