2010年2月25日木曜日

天国に届く ラ・クンパルシータ


墓前にメダルを!

バンクーバー・オリンピックも段々と佳境に入ってきました。 今日は、フィギュアスケート、女子の規定演技が行われ、午後や夜のニュースは浅田真央選手とキム・ヨナ選手の争いが伝えられていました。 バンクーバー・オリンピックについては、様々なトピックスや選手のことについて、私なりにイロイロ意見があって、皆さんと語り合いたいと思います。 特にフィギュア・スケート男子については、高橋選手の日本男子初のメダルを凄く嬉しく思いましたし、織田選手の靴紐のこと、小塚選手のスポーツ選手としての清々しさ等など。
でも、今日は地元カナダの女子フィギュアスケーターのジョアニー・ロシェット選手のことを書きたいと思います。 すでにご存知の方も多いと思いますが、ロシェット選手のお母様は、娘の晴れ舞台を見ようとヴァンクーバーを訪れましたが、2日前に天に召されてしまったのです。  その話をテレビのニュースで聞いた時、私もそれが何かの間違えであってほしいと思いましたので、ロシェット選手の悲しみは計り知れず、神様は残酷だと思わず涙してしまいました。 
そんな中で、試合の日を迎えたロシェット選手は気丈にもスケート・リンクに立ち、見事な演技をしました。 ロシェット選手のショート・プログラムの曲は、最も有名なアルゼンチン・タンゴの曲、La Cumparsitaでした。 去年の8月16日にこの曲に関してチョットした説明をこのブログに書いたので、曲のことには今日は触れません。
http://airesbuenos-delkumi.blogspot.com/2009/08/blog-post_16.html
ロシェット選手は、か細いフィギュアの女子の選手の中では、結構体つきが筋肉質だし、リンクで滑る前に必ずご自分のコーチと“ヨシ、行くぜー”と言わんばかりのハイタッチ!
http://www.youtube.com/watch?v=z32at84_kgg&feature=related
(この映像はスケート・カナダ2009の映像で、オリンピックのものではありません。)
で我々の間では、ロシェ兄貴と呼んでいるのですが、今日はお母様の為にもガンバッテくださいと思わず応援しました。 この映像ではロシェット選手はノーミスでしたが、今シーズンは確か靴が合わなくて、ジャンプの後に転倒することが多かったはずです。 が、今日、悲しみを胸に、ジャンプもパーフェクトだったばかりでなく、安定した力強い演技をしました。 そして順位も3位! もしかして、お母様は天使になってロシェット選手の背中を押したり、転倒しないように彼女を守っていたかもしれませんね。 あさってのフリープログラムも良い演技でメダルを獲って欲しいとも思いましたが、そうなると、日本人選手の分のメダルがなくなっちゃうし・・・。 う~、困った。
例えば、フィギュア・スケートで、ショート・プログラムとフリー・プログラムの合計点がたまたま同点になっちゃった・・・ということはあるのでしょうか? 審査員の方々がそんなことにならないように、計算するのでしょうか? 今の私の希望は、“なんと、キム・ヨナ選手と浅田真央選手のショートとフリーの合計点が同点で2人揃って金メダル、そしてビックリなことに、ジョアニー・ロシェット選手と安藤美姫選手も同点で2人揃って銅メダルです! そして鈴木明子選手は5位入賞。 素晴らしい成績です。”なんていう解説者の驚きの声が聞こえることです。 これ、なかなかの名案だと思いませんか?  どなたか、バンクーバー・オリンピック女子フィギュアスケートの審査員にお知り合いの方がいらっしゃりませんか?
金曜日にはとにかく結果が出ますが、今からドキドキしますね!
最後になりますが、ロシェット選手のお母様のご冥福を心からお祈りします。

2010年2月15日月曜日

私のヴァレンタインデー


足がガクガク、心臓ドキドキ !!

昨日は2月14日、ヴァレンタインデーでしたね。 前日、13日にフランスに住む友人とチャットしていたんですが、明日はどうするの?という話になった時、“こっちは男子が頑張るから、明日はどっかのレストランでご馳走してくれるみたい・・・”と余裕の発言が!羨ましい。 やっぱりフランスって女性が住みやすい国なのか?? 逆を考えれば男子にとっては住みにくい国か? そういえば、昔の上司がフランスに帰国してから、“ヴァレンタインデーの日に女の子からチョケレートを貰えなくなって残念”と言っていました。
で、私はといえば、朝からヴァレンタインデーとは全く関係ない活動していました。 実は去年の2月から、アルゼンチン・タンゴの歌を習っていて、そこの生徒達の発表会があって、私も参加したんです。 発表会なんて、小学生の時にピアノの発表会に出て以来のことですよ!! 参加することは、去年の11月末に決めまして、それから毎日お風呂の中で練習しました。 (お風呂の中はエコーがかかって上手に聞こえるから・・。)歌った曲は、アストル・ピアソラ作曲、マリオ・トレホ作詞の“Los Pajaros Perdidos”(迷った小鳥達)です。 で、まずはイタリアの歌手のミルバがピアソラのキンテートの演奏で歌うLos Pajaros Perdidosをお聞きください。 
http://www.youtube.com/watch?v=e-kegm6ztb8
この曲が作られたとされる時期は(1975年)、ピアソラは2番目の妻のアメリータ・バルダール(歌手)と別れた後で、ピアソラはアメリータとの結婚生活を「一緒に暮らした6年間は火山の中にいるようなものだった」と言っています。(「ピアソラ自身を語る」ナタリオ・ゴリン著)こうしたエピソードから、“この曲は安らぎを求めていたピアソラの心の現われだと”解釈される方もいるようですが、私は違った意見を持っています。私はこの曲は、むしろ過去の思い出を清算し、人生をリセットし、新たな一歩を踏み出したいと思っていたピアソラの心を表していると思いました。 (こういう発想は、私が女だからでしょうかね~?) そして作曲されてから約10年以後に、ミルバがピアソラと共演しこの曲を歌っているのですが、彼女の歌声は、とても力強く迫力があると同時に大きな優しさも感じられます。 You tubeでもう一人ステキな歌手の歌声を見つけたので聞いてください。Eugenia Leon (メキシコ人歌手)の歌うLos Pajaros Perdidosです。
http://www.youtube.com/watch?v=pk7GheJ8ST8
彼女の歌声も壮大ですよね。
こんな世界の偉大なる歌姫が歌う名曲に図々しくもチャレンジした私は・・・。
まず、本番2週間前には練習後になんだか横隔膜の下あたりとか胃のあたりが痛くなってきていました。 心細くなってきて、母に甘えたくなって(だらしないけど)実家に行き、母に“お腹のこのあたりが痛い”と相談したら、“風邪かもしれないから、風邪薬と胃薬飲めば治るわよ。”と普通のことを言われ、同時にガッカリしましたが、不思議とお腹が痛いのは治りました。 それから今度は1週間前ぐらいに、声がかすれてきてしまいました。 もっと練習をした方がいいのか、少しセーブした方がいいのかわからなくなり、イライラしていました。 そうこうしていると、2月11日に本番のステージで伴奏をしてくださるバンドの方々とのリハーサルがありました。そこでも、高音がかすれ、上手く歌えず肩を落としていました。 そのリハーサルの帰り、発表会にすでに何回も参加していて、とても歌がお上手なMさんと帰り、仲間のある方のエピソードを伺いました。 その方は、今では発表会のトリをつとめられるベテランで、やはりとてもお上手な方なんですが、初めての発表会の時に歌詞を忘れてしまって、バンドの演奏をとめてしまったそうです。 発表会の後、かなり落ち込んだそうですが、翌年も発表会に出られて、同じ曲を歌ったのだそうです。 今度は歌詞も間違えず、上手くいったのに、ご自分では納得がいかず、その翌年もう一回同じ曲(カミニートというタンゴの名曲です)を歌ったのだそうです。 つまり3回発表会で同じ曲を歌ったのです。 その方は、普段は会社を経営なさる社長さんですが、このエピソードを伺って、人から尊敬される人とはこういう人のことなんだと納得しました。 そして、お腹が痛い声がでないと騒いでる自分が恥ずかしくなりました。 自分がなぜ発表会に出てこの歌を歌いたいのか、もう一度考え直しました。 “人生誰しも山あり谷ありで、色々な事を経験しながら自分の道を迷いながらも自分で決めた道を生きていかなくてはならない”というこの曲の内容を、自分の家族や友人に感謝の気持ちを込めて歌いたいと思いました。 
で、当日は・・・。 リハーサルの時から、足がガクガクしてしまいました。 リハーサルで足がガクガクしておけば、本番は大丈夫なのかと思いきや、歌いだしてからすぐにまた足がガクガクしだし、さらに心臓までドキドキしてきて、何がなんだかよくわからないうちに歌い終わっていました・・・。 一応歌詞は間違えませんでしたが、出来栄えは自己ベストを100とすれば70点ぐらいです。 発表会を見に来てくれた友人の何人かは、ご自分まで緊張したとのこと・・・。 す、す、すみません・・・。 結局こうして私はみんなにはからずも心配をかけ続けるわけですが・・・、でも今後ともヨロシクね。
そして、ヴァレンタインデー翌日の本日は・・・、達成感というわけではないんだけど、何だかボーっとして体に力が入りません・・・。
でも明日からは、しっかりオリンピックで日本選手応援するぞ!!

2010年2月13日土曜日

バンクーバー・オリンピック はじまりはじまり~


ガンバレ ニッポン!!

バンクーバー・オリンピックがとうとう始まりましたね! 開会式、見ましたか?
夏のペキン・オリンピックの開会式は、凄い大掛かりで、一体何千人の出演者がいたのか分からないくらい、サスガ中国だーと圧倒される演出で、感動しましたが、冬のオリンピックはいつももう少しこじんまりしていて、そして何より幻想的でロマンチックな演出で、こちらもステキですよね。 オープニングはカナダの先住民族の人達が、カラフルな衣装や羽や毛皮をまとってダンスを踊っていました。 実は、以前友人とあるフレンチ・レストランに行ったときのことを思い出しました。 何を食べようかメニューを見ながら迷っていて、お隣の方々の食べているものをチラチラ見ていたら、お隣さんのアメリカ人の方が、“味見したいですか?”と話しかけてきたんです。 その方は、フォトグラファーで、JALの機内誌の為の写真を撮っていて、その打ち合わせをJALの方としていたんです。 そして私に、“あなたは、アメリカで黙っていたら、祖先がインディアンなんだろうと思われるでしょうね!”とおっしゃったんです。 何でもその方のおばあさんが先住民族なんだそうで・・・。それ以来、アメリカ大陸の先住民族の方の顔をマジマジと見てしまいます。 だから、カナダの先住民族の方々で、私に似た人がいないか、テレビにかじりついて見てしまいました!(残念ながら、アー、私にウリ2つ・・・と思えるような方はいませんでしたが・・・。) また、私が中学・高校と通った学校は、カナダの宣教師が創設した学校で、カエデが学校のマークにもなっていたので、カナダには行ったことがないけれど、私の中では、カナダ国旗のカエデ・マークは心に温かみを与えてくれます。
そして大会の主役である選手入場! 早々にアルゼンチンの選手達が入場してきました!今まで冬のオリンピックにアルゼンチンの選手が参加しているかどうか気にかけていませんでしたが、17回も冬季オリンピックに出場していて、そして今回は7人の選手が参加します。で~、アルゼンチンの永遠のライバル、ブラジルはどうかというと、今回で6回目の参加、5人の選手が参加するそうです。 (数字上はアルゼンチンの勝ちかな・・・?!)アルゼンチンとウィンター・スポーツはあんまりピンときませんが、ブエノスアイレス州の南に位置するパタゴニア地方にはアンデス山脈が聳え立ち、お隣の国のチリとの国境にもなっていますね。 そして今ではここに多くの立派なスキー場があるのだそうです。 多くのヨーロッパの選手が、アルゼンチンやチリで自国が雪のない夏に、この地で練習をするのだそうです。 なるほどなるほど、北半球と南半球は四季が逆なんだから、夏でもアルゼンチンに行けば雪があるわけですね。 きっと日本のスキー選手達も夏にアルゼンチンで合宿・・・なんていうこともありそうですね。(今のところ聞いたことないけど・・・。) 日本選手団は、ジャマイカの後に入場してきました。 旗手は5回も冬季オリンピックに出場しているスピードスケートの岡崎朋美選手でした。 美人で脚の筋肉が凄いですよね。(彼女を見るとき、どうしても顔と脚に目がいってしまう!)ところで、日本の前に入場してきた、ジャマイカから今回はボブスレーの選手が出ていませんでした。 雪のないジャマイカのボブスレーの選手達の映画があったのを覚えていますか? “クール・ランニング”です。
http://freemoviefree.blog31.fc2.com/blog-entry-1887.html
友人と楽しい気持ちになれそうな映画を観に行こうと、昔、映画館でこの映画を観ました。その時何だか感激しちゃって、映画館で大泣きしちゃったんです。 一緒に行った友人にとても笑われました。(懐かしい)
さてー、皆さんはどの種目に注目していますか? 私はやっぱりフィギュア・スケートです。 そういえば、フランスの選手団の旗手は、ブライアン・ジュベール選手。スイスの選手団の旗手は、ステファン・ランビエール選手。 いずれも、日本の高橋、織田、小塚選手のライバル選手です。 男子のフィギュア・スケートは大変です。 前回のトリノ・オリンピックで金メダルをとったプルシェンコ(ロシア)選手も一度引退したのに復帰してきたし、銀メダルだったのがランビエール選手(彼も引退したのに復帰)で、銅メダルだったのがジュベール選手。私はランビエール選手が好きなので、日本選手達と彼を応援します。 ランビエール選手は、“氷上のダンサー”と言われるほど、音楽と演技が一体化していて、綺麗なんです。 今日の締めくくりは、ランビエール選手がピアソラの“ブエノスアイレスの秋”で滑っている映像をご覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=e_lzH8xS7SU&feature=related
こんなに“クルクル・クルクル・クルクル”スピンして頭グチャグチャにならないか心配になるぐらい・・・。凄い、素晴らしい、ブラボー!! (そして、韓国の観客、声援がアツスギル~!!)

2010年2月4日木曜日

どうする TOYOTA自動車 ?!


世界でよく知られた日本の企業を5つとりあげてみてください。
きっとその5本指の中に、TOYOTA自動車が入っていませんか? 日本が誇るTOYOTA自動車ですが、ここのところ毎日のようにリコールのニュースが報道されています。 株価も下がってきて、リコールの一件が治まらない限り、TOYOTA自動車の汚名挽回は難しいのでしょうか? 私は自動車も持っていないし、株の売買などもしていないので、あまりこのニュースに熱心ではありませんが、リコール対象車種が、もし事故を起こすようでは人の命に関わることなので、その意味で、危険の可能性がある車は一刻も早く良好な車にチェンジされることを希望します。

実は、今回のリコールの問題が発表される少し前に、TOYOTA自動車のグループ会社の豊田通商が日本の企業としては初めてアルゼンチンでリチウム権益を獲得したというニュースを見ました。 (今年の1月20日ごろのニュースです。)
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/100120/48720.html
去年の11月にリチウム電池のことを、このブログにも書きましたが、その時は携帯電話とかパソコンにリチウム電池が使われていることをお話しました。 が、豊田通商がリチウム権益を獲得した第一の目的は、どうやらハイブリット車とか電気自動車の為らしいです。
ということは・・・、すぐではないにしても、今後TOYOTAのハイブリット車とか電気自動車を買うと、あるいはレンタカーすると・・・、そこにはアルゼンチンのオラロス塩湖で採掘されたリチウムが使われているというわけですね。 って、別にそれだからといって、急にTOYOTAの車を買ったり、レンタカーをする際にも必ずトヨタレンタカーにするというわけではありあませんが・・・。 何を喜ばしく思っているかといえば、こういうことを通して、日本とアルゼンチンの交流機会が増えるであろうと思うからです。(先日実家に帰った時、母から、フランス好きとかイタリア好きは良いけれど、何でアルゼンチン??と聞かれ、答えに困りました。 やっぱりアルゼンチンの事って、とてもマイナーです。) 

アルゼンチン国内では、ブエノスアイレスの郊外のサラテ市にTOYOTA Argentina S.A.という会社があり、トラックとか車のある部分のパーツとかが生産がされているようです。 
「アルゼンチンを知るための54章」などの著書でも知られるアルベルト松本さんが、(そういえば、この本読み終わってなかった・・・)TOYOTA Argentinaに勤めていて日本に研修でいらした方にインタビューをしているのを見つけました。
http://www.ideamatsu.com/nihongo/argentina-nambei/700-10-8.htm
このインタビューを見ると、やはりTOYOTAイズムとかTOYOTAの戦略を理解してそれを自国の会社で実践できるように社員を指示する立場にある方は、大変なんだな~と思いました。 (実態は知りませんが、ストライキとか頻繁なのでしょうか? 車の納品には1ヶ月ぐらい余裕を持たせてください・・・とか???) ただ、一般的には、サッカーのTOYOTAカップなどの影響もあり、アルゼンチンの皆さんにとってもTOYOTAは有名です。

いずれにしても、TOYOTAには、安全でエコな車の製造をお願いしたいですね!
(って、なんだか最後は尻つぼみな終わり方になっちゃったけど・・・。)