2010年1月31日日曜日

両国のトップのお言葉




1月29日の鳩山首相の施設方針演説は、“いのちを守る”をキーワードにコノ私にも解りやすい、素晴らしい演説内容でした。 
http://www.kantei.go.jp/jp/hatoyama/statement/201001/29siseihousin.html
今まで首相の施設方針演説を、テレビニュースで見たり、新聞を斜め読みすることがあっても、演説を全文読んだことがなかったので、以前の他の首相と比べてどうこう言うことは出来ませんが、単純に気持ちの良い内容のスピーチだったと思います。 もちろん、演説中に、ガンジーが言った「七つの大罪」の一つである「労働なき富」をあげると、野党議員から鳩山首相に対し「お前だろう」「税金返せ」とか大分野次が飛んだようです。演説は良いけど、実際に行動や結果が伴わなくては・・・というご批判は当然あるわけですが!
私が鳩山政権に望むことは、日本の政治の今までの悪いウミを出して、リセットをして、正しい政治をして欲しいということです。

ところで、鳩山首相の施設方針演説の2日前、1月27日にアルゼンチン大統領であるクリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領が、大統領宮殿で開催した養豚業界の幹部らを招いた会合でお話になったことがニュースになっていたのですが・・・。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2688456/5250757
クリスティナ・フェルナンデス大統領はその会合で、“豊かな性生活を送るには、性的不能治療薬「バイアグラ」より豚肉を摂取した方が良い”と述べたそうです。また、“豚肉を食べた後、夫との週末が充実したものになった”と自らのエピソードも披露したそうです。
皆さんはコノ発言を聞いて、どう思います。 今、豚肉の栄養価について調べたら、次のように述べられている記述がありました。
http://www.eiyou.nouko.net/2006/01/post_312.html
豚肉には、ビタミンB1が牛肉の約10倍も含まれており、疲労回復に効果があります。トリプトファンがイライラを防いで、精神を安定させます。コレステロール値を下げるオレイン酸やリノール酸も多く含まれています、とのことです。 なるほど! 
しかし、もしも鳩山首相が少子化対策の一環として国民に“バイアグラを利用するより、豚肉を食べた方がよろしい”と言ったら、どんなことになるでしょう? アルゼンチンでクリスティナ・フェルナンデス大統領の発言が国内でどのような反響があったのか、あるいはなかったのかはわかりませんが、日本だったらイロイロ波紋を呼びそうです。 牛肉、鶏肉の産業団体から、あるいは漁業関連団体から怒られそうですね。 豚肉のある特定成分が直接そういうことに効果があるという、もう少し科学的な分析も求められると思うんです。 それにしても、ご自分の体験談まで出して、こんな話を堂々と言っちゃうアルゼンチンの女性大統領って、なんだか凄いと感心してしまいます。 2007年12月にアルゼンチン大統領に就任した、クリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領は、世界でも数少ない女性大統領ですが、どんな方なのでしょう?
http://www.afpbb.com/article/politics/2304326/2292971
ご主人のキルチネル元大統領とは、学生時代に知り合ってご結婚なさって、お2人でずーっとアルゼンチンの政界のトップにいらっしゃるんですね! お子さんもお2人いらっしゃるそうです。 (お父さんも、お母さんも大統領って、凄い一家ですな~!)綺麗で堂々としていて、私がイメージする“アルゼンチンの女性”とピッタリです。

ところで、こうしたチョットしたエピソードを見ても、私はやっぱりアルゼンチンって、なんとも日本とは国民性が違うんだな~と思いますが、そうそう、1月27日にアルゼンチン大統領宮殿に招かれた、豚肉生産者連盟の会長は、こんなことを言っていたそうです。 「豚肉消費が多いデンマークと日本の人々は、われわれアルゼンチン人よりもはるかに仲むつまじい性生活を送っていると聞く」と述べた、だそうです!!  
そ、そうなんですか??  アルゼンチンの人は日本人をそんな風に思っているのでしょうか? (豚肉関係者だけかもしれませんが・・・。)
そして皆さんは、豚肉派? 鶏肉派? 牛肉派? それともお魚派?

追伸:“豚肉は食べ過ぎると疲労のもとになる乳酸がふえるので、注意が必要です”とのことです。 (クリスティナ・フェルナンデス大統領にもお伝えした方が良いでしょうか??)

2010年1月28日木曜日

大地震は、もうイヤだ!


今年の1月13日にハイチで大地震があったことは、皆様ご存知の通りです。 今日現在のニュースで、死者は15万人、被災者が80万人といわれています。 数字を見るだけでも、驚くべき凄い規模の災害だったいうことがわかります。 日本でも15年前の1月17日に阪神淡路大震災があって、その時の死者は約6,500人、負傷者が約4万4千人、避難人数が30万人以上だったということです。 皆様も阪神淡路大震災のことを、よく覚えていらっしゃるのではないでしょうか? 私は、まず朝、会社に行く前に阪神方面で大きな地震があり、かなりの被害ですとテレビのニュースで見ましたが、日本はいつも全国で地震があるので、まさかそんなに大きな地震とは思わず会社に行ったのでした。 それで、たまたま私はその日は午前中から頭がどんどん痛くなって、気分が悪くなってきてしまったので、上司にお願いして午後は半休をとらせていただいたのです。 帰るのに途中まで電車に乗っていましたが、あまりにもフラフラするので、途中からタクシーに乗ったのですが、タクシーの中で聞こえてきたニュースでこの地震の死者が何百人もいらっしゃるというので、これはただ事ではないと驚きました。 しかし、私自身はとにかく気分が悪かったので家に帰ってすぐにベッドで休み、夕方起き上がってテレビニュースを見ると、なんと死者の数字が確か千人を越えていたはずです。 その数字をみて、気分が悪くなっている場合じゃないよと逆にシャキンとしてしまったのです。 逃げ場もなくなったり、上からどんどんモノが降ってきたりして、被災者の方々は本当に怖い思いをなさったのだろうとお察しし、お気の毒に思います。 
ところで、全然ニュースになりませんでしたが、今年の1月17日に、アルゼンチンでも地震があったようです。 以下はCNNニュースの記事です。
南米アルゼンチン南部沖で地震、M6.3 被害報告なし (CNN) 米地質調査所(USGS)によると17日午前8時(日本時間同日午後9時)ごろ、南米アルゼンチン南部沖合のドレーク海峡でマグニチュード(M)6.3の地震が観測された。今のところ、建物破損や負傷者などの被害報告はない。 USGSによると震源はアルゼンチン南端フエゴ島ウシュアイアの南南東355キロ、震源の深さは10キロ。 南北米大陸近郊では12日にカリブ海のハイチ近郊でM7.0の地震が発生して以来、ハイチのほかプエルトリコ、ベネズエラ、コロンビア、ドミニカなどの各地で地震が観測されている。
大したニュースにならなかったのは、被害報告がなかったからでしょう。 良かったですね。
話をハイチ地震に戻します。 先日のブログでも紹介しましたが、アルゼンチンのタイアナ外務大臣が日本に来日していらっしゃいましたが、その際に、岡田外務大臣と日本とアルゼンチンで連携をしながらハイチを支援していくことで合意をしたようです。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/22/1/0115_10.html
日本は地震大国だし、阪神淡路大震災の経験もあり、地震復興の為のイロイロなノウハウもあると思うので、きっとお役にたつことが沢山あるだろうと確信しています。 アルゼンチンは、地震が多い国だとは聞かないのですが・・・。 こんな情報をゲットしました!
去年の7月にアルゼンチンのインフルエンザの情報を書いたときにお世話になった、ブエノスアイレス在住のTomokoさんの1月15日のブログを見ると・・・。
http://blog.livedoor.jp/tomokoar/archives/2010-01.html#20100115
この記事によれば、アルゼンチンはこういう突然の緊急事故に対する対応が臨機応変なのだそうです。 また、アルゼンチンは、南米でも医療技術に関しては定評があり、普段からHOSPITALと呼ばれる国立病院では停電がしばしばあるから、心電図機械が作動しなくても手術できる外科医師は多数いるので、このような災害のときに「能力」が発揮できるかもしれません・・・というのですが!!  皆さん、この文章読んでどう思います。 もしアルゼンチンに行って、病院で手術を受けなくてはならないようなことが起こったら(もちろんそんなこと無い確率の方が高いでしょうが・・・)、お医者様の腕は確かなんでしょうが、停電で機械が作動しないかも・・・って。 安心なんだか安心じゃないんだか、よく分からない話ですね。  そういえば、去年の11月の私のブログでチャリティー・ミロンガのことを書いた際にも、そんな話がありました。チャリティー・ミロンガの収益はブエノスアイレスの小児病院に寄付されることになっていて、この小児病院ではよく停電があるから、自家発電の機械を買いたいと言っていたとか・・・。 アルゼンチンのお医者様方、どうか停電にもめげず頑張ってください。
そして最後に、ハイチの大地震の被災が、少しでも早く復旧に向うよう、心からお祈りしています。 

2010年1月21日木曜日

日本・アルゼンチン交流シンポジウム (その2)


昨日のつづき
座長のお話の後に、小休止があり、両国から各5名のパネリストの発表がありました。
日本側のパネリストは、生け花の池坊次期家元の池坊由紀さん、アルゲリッチ芸術振興財団副理事長の伊藤京子さん(ピアニスト)、NHKグローバルメディアサービス・バイリンガルセンター長の江口義孝さん、東京現代美術館チーフキュレーターの長谷川祐子さん、政策研究大学院教授の細野昭雄さんでした。
この中で、池坊由紀さんのお話は、大そうアルゼンチン側の興味をひいたようです。 池坊の生け花教室は、ブエノスアイレスにも支部があるそうで、日系の方のみならずアルゼンチン人の生徒さんもいるそうです。 アルゼンチンの方々が特に興味を持っているのは、お花の生け方というよりも、生け花の持つコンセプトなんだそうです。 例えば、生け花において数字の3が重視される点、奇数が意味するところ、2で割り切れない数字は完結しない数字で、完結していない部分を補う行為(想像するとか、自分が完全でないことを認知するとか)が必要とされることが大事だという点は、なかなか欧米にはない考え方のようです。 また、生け花では、綺麗なお花だけを生けるのではなくて、花のない木、時には枯れ木を、また緑を、時には虫の食った葉なども活用しますが、それは、生け花の中には、生あるものを全て認め愛しむという考え方があり、綺麗なお花や葉っぱのみを使うフラワー・アレンジメントとは違う点なのだそうです。(私も昔、草月流の生け花を習ったことありますが、こういう考えを踏まえて習っていたら、もう少し違っていたのかな~。ま、私の場合、あまりセンスがないから、いずれにしてもダメだったでしょうが。)
私が他に興味を持ったのは、東京現代美術館チーフキュレーターの長谷川祐子さんが、スライドで解説してくれた、アルゼンチンのアーティストの作品でした。 が、紹介された作品は、いわゆるアルゼンチンぽい感じの作品というよりかは、現代的でインターナショナルな感覚に溢れ、かつ個性的な作品でした。 また、NHKグローバルメディアサービス・バイリンガルセンター長の江口義孝さんのお話の中においては、これからは南米の人気ドラマや優良番組をNHKが買い付けたり、番組を共同開発していきたいとおっしゃっていました。 今までNHKは自前のスタッフと企画で番組を制作することが多く、それには相当な金額がかかっていたそうです。 それよりも、番組の買い付けや共同開発の方が、費用が安く済むのだそうです。 テレビ番組というのは、本当に人々の生活に密着していて、例えば日韓の文化交流の為に長年働いていた方が、自分たちの数十年の努力は、たった1本の韓国の人気ドラマ“冬のソナタ”に及ばなかったとおっしゃったそうです。 (フーン、確かに南米のドラマとか見たいですよね!)
アルゼンチン側のパネリストは、ブエノスアイレス大学哲文学部文学科長のアメリコ・クリストファロさん、イベロアメリカ大学網会長のベルナルド・クリクスバーグさん、ブエノスアイレス大学社会科学部長のフェデリコ・シュステルさん、ピアニストで作曲家のリリアン・サバさんでした。スペイン語の発表をイヤホンを通して同時通訳で聞くことが出来たのですが、スペイン語と日本語を同時に聞くことに慣れていなかったせいか、結構難しかったです。ブエノスアイレス大学文学科長のアメリコ・クリストファロさんと社会科学部長のフェデリコ・シュステルさんはお二人とも、日本とアルゼンチンの両国はとても違った文化を持っている中に、時には共通点があったりすることもあるとおっしゃっていました。 また、日本でアルゼンチンの文化に大変熱心に興味をもって取り組んでいる人々もいるし、その証拠には2009年のアルゼンチン・タンゴ選手権で日本人のカップルが優勝をしたり、良い成績をおさめていることも嬉しいことであるとふれていらっしゃいました。 今後両国の文化交流が進められる為には、アルゼンチンにおいても日本語を学べる機関の充実も必要だと思われるとのことでした。 日本においても、スペイン語を学ぶ人が増え、ラテンアメリカの文化が日本の人々にもう少し身近なものになることを期待しているともおっしゃっていました。 イベロアメリカ大学網会長のベルナルド・クリクスバーグさんは、人類は、これだけテクノロジーが発達し便利な時代を迎えながらも、非常に困難な時期に直面していると厳しい口調でお話になられました。 ハイチの地震で図らずも南米の貧困状況は世界的に明るみになり、アルゼンチンにおいても貧富の差は相変わらず縮まることはない中、今後アルゼンチンは日本に学ぶことが多いことが分かったとおっしゃいました。 日本は世界中で最も識字者の%が高い国で、その事は貧富の格差を少なくしている要因であると思われます。 日本の様々な教育・文化システムをアルゼンチンも模範として取り入れていくべきであるとおっしゃいました。(日本はアメリカや欧米の国々のシステムをモデルにしていることが多いと思いますが、そのシステムが結構うまく運営されているということなのでしょうか?) そして最後には、アルゼンチンのピアニスト・作曲家のリリアン・サバさんがミロンガを1曲演奏してくださいました。この時演奏されたミロンガは、私がよくタンゴの1つのカテゴリーとして聴くリズムの速いミロンガと違って、ロマンチックで壮大な感じの曲で、新たな発見がありました。 サバさんがフォルクローレの教授としても活躍していらっしゃるのがうなずけました。 そして、2時間にわたるパネリストの方々のお話を一生懸命聞いて、少々疲れてしまった私には、最後にサバさんのピアノ音色が本当に癒しになりました~。 

2010年1月20日水曜日

日本・アルゼンチン交流シンポジウム (その1)




アッ! 岡田外務大臣 !!

1月のはじめに、いつもお世話になっているタンゲーロ(タンゴ愛好家)のSさんから、こんな集まりがあるので、時間の都合がつけば行ってみてはどうですか?とご案内をいただいたのが、先週の金曜日、1月15日(金)に六本木の国際文化会館で開催された“日本アルゼンチン交流シンポジウム”でした。 ご案内を伺った時点で、すでに参加申し込みの締め切りは済んでいましたが、電話をして参加したい旨を伝えたら、名前を言うだけで参加が認められました。
http://www.latin-america.jp/modules/piCal/index.php?action=View&event_id=0000001097
このシンポジウムは、両国の交流が経済的なものに留まらず、更なる文化的な交流を進めようと、日本とアルゼンチンから知識人の方々が自分の意見や活動をお話になられました。
各パネリストのお話の前に、まずは岡田克也外務大臣とアルゼンチンのホルヘ・タイアナ外務大臣のご挨拶がありました。 キャーッ、本物の岡田外務大臣だ~・・・と、すでに冒頭からテンションが上がった私ですが、フト周りを見回すと、客席には新聞記者とか外務省関係者やアルゼンチン大使館の方々などが多かったようで、ナマ岡田大臣を見たから興奮するような人は見受けられませんでした! 両外務大臣は、挨拶の後、退席なさったのですが、私の座っていた席の近くを通られたので、見栄をはらずに握手でもしてもらえば良かった・・・、と今更ながら・・・。
外務大臣の挨拶の後に、両国パネリストの座長から、日本側は国際交流基金理事長の小倉和夫氏が、アルゼンチン側はアルゼンチン国立図書館長のオラシオ・ゴンザレス氏が国際交流の観点から、お話をなさりました。 以後、お話の要約ではなくて、私が興味を持った部分だけをご紹介します。 実は、両国のパネリスト達の中で、ボルヘスの詩を引用しながらお話をなさる方がいらっしゃいましたが、私はボルヘスの著作を1作も読んだことがないし、どういう方なのか知らなかったから、今ひとつ何がおっしゃりたいのか分からないこともありました。 やっぱり、アルゼンチンのことを勉強する上で、ボルヘスの著作を読むことは大事かもしれませんね。 今年のチャレンジの一つにボルヘスの著作を読むことを加えようかと思いますが、ウーン、志半ばで頓挫しそうかな~。 しかし、ネットで調べると、日本にはボルヘス愛好家も多いし、なんとボルヘスの2番目の奥様は、日系アルゼンチン人の方だったのです。日本にも来日なさったことがあるようで、両国の交流を考えると大事な方なんでしょうね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%98%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%83%98%E3%82%B9
http://www.borges.jp/
まず、小倉座長の話の中で興味深かったことは、国際交流を考える時、まず、自分のアイデンティティーや相手のアイデンティティーを4つの観点から考えなくてはならないということです。1つ目は世界市民としての自分・相手、2つ目は地域的(アジアとか南米とか)アイデンティティー、3つ目は自国の伝統を持つ自分・相手、4つ目は生まれ育った場所の地方ローカルの文化のアイデンティティーをふまえて、よりよい交流を進めていかなくてはいけないということです。 (ホホー、なるほど。)
その次に、アrゼンチン側のオラシオ・ゴンザレス座長のお話がありました。アルゼンチンは今年で建国200年を迎えるが、それまでに国内では多くの民族的対立や闘争がありましたが、 しかし、それらの厳しい歴史を乗り越えて、アルゼンチンは多くの多様性を包括した一つの国家としてのアイデンティティーを築いていて、その事はアルゼンチンが世界に発信することが出来る1つの大きなメッセージであると思います、とおっしゃいました。 (確かに多民族国家では、お互い宗教や習慣の違いから色々な誤解を生みやすいけれど、他人の自分と違う部分を尊重する姿勢は、見習わなくてはいけないですね。)
なんか話が長くなってきて、ちょっと疲れてきたので、この話の続きはまた明日にします。

2010年1月15日金曜日

アルゼンチン 北端の世界遺産


ウマワカという街

先週の金曜日、1月8日の夜、NHKの“世界ふれあい街歩き”という番組を見ました。
そこで紹介されていたのが、アルゼンチンの北端に位置するウマワカ(Humahuaca)という街のことです。
http://www.nhk.or.jp/sekaimachi/detail/arukikata/100108.html
標高2940mの高地に位置するこの街の風景は、テレビ画面を通して見ているだけで、思わず深呼吸をしたくなるくらい・・・。 それぐらい空気が綺麗なのが伝わってきました。
ただ、非常に乾燥した地域なようで、様々なサボテンが見受けられました。 そして土地の人々は、サボテンを様々な用途に活用していました。 大きなサボテンを切って建築材料にしたり、ランプシェードに利用したり、サボテンの針を爪楊枝にしたり、果肉を食べたりもしていました。 どうやらキーウィのような味がするそうです。 (アロエは食べたことがありますが、あんまり味がしないですよね~。) ここでは、馬やロバではなくて、家畜はリャマなようです。 リャマは、こぶのないラクダ科の動物だとウィキペディアに書いてあります。 毛がフサフサしていて、羊の一種かと思いましたが、ラクダの親戚なんですね。 物の運搬、毛や皮を衣料に活用するだけではなくて、市場では食用肉としても売られていて、街のオバチャン達が“味は豚肉みたいだけど、もっとやわらかくてとても美味しいのよ~”と言っていました。 独特の臭みはないのでしょうかね~?
この土地にもともと住んでいる部族をウマワカ族と言うそうですが、ウマワカの人々は昔から母なる大地の神を“バチャママ”と称して崇めてきたそうです。 あるお宅の夕食風景を紹介していましたが、お夕食の際にワインで乾杯した後、家族の人々は家の庭に出て、グラスのワインを少しこぼしてから飲み始めました。 これは、こぼしたのではなくて、“バチャママ”大地の神様に感謝の意を込めて、ワインをまず差し上げたのだそうです。 こんな風習初めて見ましたよ! なんだか、のどかで優しい感じがします。ステキな所がアルゼンチンにあるんだな~と、いつか訪れてみたいな~と思いました。
そこで、ウキペディアでウマワカのことをチェックしてみたら、この街は2003年7月に世界遺産に登録されているということが分かりました。 また、1年に1回開催される8日間も続くカーニバルでも有名なんだそうです。 そして、そのカーニバルのことを歌ったフォルクローレの曲が、“El Humahuaqueño”(エル・ウマウアケーニョ)なんだそうです。
曲名を言われてもピンとこないかもしれませんが、曲を聴いたら“アッ、これ聴いたことあるぞ~”と思うので、聞いてください。
http://www.youtube.com/watch?v=JOAlim5-dQ4&feature=related
きちんとした訳は解らないけど、“さあ、カーニバルがやってきた。 みんな歌いましょう。踊りましょう・・・。”みたいな歌詞だと思います。 お祭りにピッタリな楽しい歌だと思いませんか! そっか! ウマワカに行くんだったら、カーニバルの季節、2月に行った方が更に楽しそうですね! 高地だけど、あっちは夏だからきっと寒くないだろうし!!(ヴェネチアのカーニバルみたいに、ホテル取れないのかしら?)

2010年1月4日月曜日

2010年、明けましておめでとうございます。



明けましておめでとうございます。 この1年が皆様にとりまして、幸せに満ちた1年となりますように!
 
今日は、お正月早々に、アレー、いつの間に・・・と思ったニュースを紹介したいと思います。 それは、ダカール・ラリーという車やバイクのレースのニュース。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC
今までパリダカと称して知られていたはずなんですが、どうやら去年あたりからアルゼンチンとチリにコースが変更になったようなんです。 つまり、パリダカではないのです!(おーっと2002年以降はパリが出発点ではなくなっていた!)コースが変更になった理由は、治安が悪くて、テロや強盗に関係者が巻き込まれる事件が相次いだからだそうです。 私はこのレースに関して全く詳しくないけれど、車やバイクがアフリカの砂漠の中を砂しぶきをあげて走っている映像が目に浮かびます。 アルゼンチンやチリにもサハラ砂漠のような砂漠ってあるのでしょうか? コースが南米に変更になったのは、“ダカール・ラリーの特徴である砂漠や難コースを持ちながらテロの脅威がないことが挙げられている。”とのことなんですが? どうやらブエノスアイレスを出発して、アンデス山脈を越え、チリのバルパライソを経由し、アタカマ砂漠やコピアポ砂丘などを通過して再びブエノスアイレスを目指すという、山あり谷あり砂漠ありの9千キロメートルにおよぶコースなんだそうです。 アタカマ砂漠やコピアポ砂丘はチリに位置し、アタカマ砂漠は、世界一降水量の少ない砂漠なんだそうですよ。 そうなんだー、知りませんでした。 南米大陸も様々な地形や自然に覆われた大地なんですね~。(改めて納得) で、元旦にレースは始まりましたが、いきなり2日にレース中の車が観客に突っ込んで、死傷者が出てしまいました。 
http://sankei.jp.msn.com/sports/other/100104/oth1001040604002-n1.htm
レースは17日まで続くようですが、これ以上犠牲者が出ることがないよう、くれぐれも命や体を大事にして欲しいです。 
そして、もう1つ元旦にブエノスアイレスで起こった事件は、新年お祝い花火で約100人の観衆が怪我をしたそうなんです。
http://www.cnn.co.jp/world/CNN201001020015.html
ウワー、危ない危ない! それはそうと、ブエノスアイレスは新年を花火でお祝いするのですね。 日本ではお寺の除夜の鐘が新年の訪れですが、ブエノスアイレスは花火なんですね!! 
いずれにしても、怪我をしてしまっては、せっかくのお祝い気分が台無しです。
新年最初のブログは、怪我のニュースになってしまいましたが、今年も命、体、心を大事に過ごしましょうね~。