2010年11月27日土曜日

日本のアルゼンチン・タンゴ開国は


バロン・目賀田、藤沢蘭子さんの開拓者スピリットを経て

11月ももうすぐ終わり、師走に突入しそうです・・・。
今年は、毎週のように日曜日の夜にNHKの大河ドラマ「龍馬伝」を見ました。 私の周りでは、結構今年の大河ドラマを見ている人多いようなんです。 そして、明日の晩はとうとう最終回を迎えますが、そう思うと何だか寂しいです。 会社の人や、時々会う友人と、坂本龍馬の話、岩崎弥太郎の話、勝海舟の話、西郷隆盛の話など、幕末を生きた人々の話をし、大いに楽しみました。 また、品川の私が勤務している会社の窓からは、三菱財閥創業者の弟の岩崎弥之助のお宅で、現在は建物の名前は開東閣といって三菱グループの倶楽部用建物として使われている、大きなお屋敷が見えるのですが、窓から見えるそのお屋敷を見ては、仕事を一瞬忘れて物思いにふけることもあります。 いずれにしても、明治時代の岩崎家の人は、よもや未来の人々が自分達のこの広いお屋敷を、高い建物から見下ろすことがあろうとは、思わなかったことでしょうね。
ところで、幕末の偉大な人物の1人にあげられるのが、勝海舟ですが、そのお孫さんに目賀田綱美という方がいらっしゃいます。 目賀田男爵として知られ、青年時代に過ごしたパリで社交ダンスをマスターし、「バロン・メガタ」の愛称でパリ社交界の人気者となった(?)そうです。足掛け6年のフランス滞在を経て昭和元年帰国。フランスから当時パリで流行していたアルゼンチンタンゴのレコード持ち帰り、これにより彼は日本へのタンゴの最初の導入者となったそうです。 日本のアルゼンチン・タンゴの歩みはここから始まるのですね! 実は今年の10月16日にアルゼンチン建国200年を記念して、日本アルゼンチン協会の招聘を受けて、アルゼンチン国立タンゴ・アカデミーの副会長、ガブリエル・ソリアさんが、「日本のタンゴ50年」というタイトルで講演をしてくださったのですが、その中でも“日本に最初にアルゼンチン・タンゴをもたらしたのは、なんとパリからバロン・メガタがアルゼンチン・タンゴのレコードを持ち帰ったことに始まります。”とおっしゃっていました。 さらにソリアさんは、“バロン・メガタは踊りの名手で、ブエノスアイレスにいらしたことはないにもかかわらず、なぜかパリから当時ブエノスアイレスの街角で踊られていた荒っぽいタンゴ・ダンスを見事に習得していた・・・という話も残っています。” と付け加えられました。 ここ最近、日本人のタンゴ・ダンサー達が、世界選手権で良い結果を残しているのは、きっとバロン・メガタのDNAに違いありません!! ソリアさんの話に戻ります。 その後日本は世界大戦があり、暗い時代がありましたが、1950年代にアルゼンチン・タンゴが流行り、日本にもタンゴを演奏する楽団が現れましたが、日本とアルゼンチンが直接タンゴの交流をはかったのは、1953年に藤沢蘭子さんというアルゼンチンタンゴ歌手がオルケスタ・ティピカ東京という楽団とブエノスアイレスを訪れたことが始まりなのだそうです。 講演会ではその時の映像を見せてもらいましたが、蘭子さんは着物を着て、堂々と歌っていました。 その歌いっぷりはとてもご立派で、いわゆる現代の日本の若い女の子の、可愛いけれど歌はいまひとつなアイドルとは格が違っていました。 ちょっと蘭子さんの歌を聞いてみましょうか。
http://www.youtube.com/watch?v=-9dAfdRwWkk&feature=related
そういえば、4年前にブエノスアイレスでタンゴシューズを買いに行ったあるお店で、私は日本から来たといったら、“ランコ・フジサワの国からようこそ!”と言われました。私もアルゼンチン・タンゴの歌を習っていますが、いつの日か、ランコさんのように堂堂(?)とブエノスアイレスでアルゼンチン・タンゴを歌ってみたい・・・ものです?!(今の私の夢)

2010年10月26日火曜日

今期のフィギュア・スケート、高橋選手はタンゴで



浅田真央選手もタンゴ !

10月も月末になってきました! 

今月の初めには、スポーツの話をしていました。 日本対アルゼンチン、男子バレーボールは負けてしまいましたが、サッカーの日本代表は、何と勝ってしまいました。 日本にとって歴史上初めての出来事でした。 数日後に行われた韓国戦では、引き分けでしたが、サッカー日本代表選手は、ここ数ヶ月で本当にレベルがアップしたと、私の目にもはっきりわかります。 1対1の場面でも負けないぞという気迫や自身が現れていたと思います。人は失敗や負けることで成長すると言いますが、成功することや勝つことでも成長することが出来るのだと思いました。 
そして時は過ぎて、10月22日から24日にフィギュアスケートのNHK杯がありました。 この試合を皮切りに、今期のフィギュアスケートの季節が始まりました。 (もうすぐ冬が来てしまうなんて、あの猛暑はついこの前のことでしたが・・・。)試合をご覧になった方はご存知と思いますが、今年のバンクーバー・オリンピックでメダルを獲得した浅田真央選手は8位で、たぶん今までの人生の中で最もよくない成績だったと思います。 解説者の方のお話では、今はジャンプを一から見直して、大改造をしている最中なのだそうです。 確かにジャンプで沢山ミスをしてしまいました。 でも、これはしょうがないことなのだそうです。 今までの自分のクセをとって、質の高い確実なフォームでジャンプをしたいと、自分から決めたそうです。 きっと私たちには分からない、険しい道のりなのでしょうが、チャレンジして、是非新たな浅田真央選手の素晴らしい演技を見たいものです。 そんな浅田選手の今期のショート・プログラムに使われている曲が、アルフレッド・シュニトケ作曲(1934年~1998年
旧ソ連のドイツ・ユダヤ系作曲家)映画「ロマノフ王朝の最後」に使われている“タンゴ”という曲です。 
http://www.youtube.com/watch?v=65N-wCBwxr8
実は、女子のショート・プログラムは金曜日に行われていて、うっかり録画をするのを忘れていたので、私は演技をみていないのですが、少し難しそうな曲に思えます。 でも、ラフマニノフの“鐘”も難しい曲だったはずなので心配していません。 一方、男子のメダリストの高橋大輔選手は、ショートはマンボ、フリーはアルゼンチン・タンゴでアストル・ピアソラの“ブエノス・アイレスの冬”です。去年の私の8月のブログに、ピアソラの“ブエノス・アイレスの四季”のことを書きましたが、ブエノスアイレスの四季の中で私が曲として一番好きなのは、“ブエノス・アイレスの冬”です。 高橋選手、よくぞ“ブエノス・アイレスの冬”を選んでくれました!! その高橋選手の試合結果は、見事優勝! おめでとうございます。 ショートとフリーで両方ともラテン系の曲を選んだ高橋選手は、「暑苦しく演技したい」と言っていたそうです。 表現力たっぷりに演技していて、素晴らしかったと思いますが、暑苦しいとまでは思いませんでした。 私の話と比べて恐縮ですが、私のアルゼンチンタンゴの歌の先生からよく言われるのは、“向こうの人(アルゼンチン人)は、日本人と比べると、気持ちを伝えるのに表現が豊かだから、あなたもチョット大袈裟だと思うぐらいやって、ちょうどよくなるから、思い切ってやってみなさい・・・”とアドバイスされます。だから、高橋選手もラテンの曲で演技するからには、自分で暑苦しいと思うくらいやって、ちょうど良いかもしれませんね。
ところで、今期も他の多くの選手が、アルゼンチン・タンゴの曲を選んでいます。 
http://www9.nhk.or.jp/figure/music/music.html
その中で私が注目した曲は、アメリカのジェレミー・アボット選手がショート・プログラム用に選んだ“ビエホス・アイレス”です。 まずは、アボット選手のスケーティングをご覧ください。(NHK杯の映像が見つからなかったので、今夏、韓国で滑った時の映像を)
http://www.youtube.com/watch?v=E8yZYuljpkg&feature=player_embedded
ピアソラのメロディー・ラインに非常に似ているし、曲の持つ疾走感も・・・。この曲を作って演奏しているEnsemble Nuevo Tangoってどんな人達なんでしょう?と思ってYouTubeで映像を探して、見つけましたよ!
http://www.youtube.com/watch?v=fc2YddmHFik
このグループのメンバー編成は、ギター、ヴァイオリン、チェロ、コントラバス、ピアノそしてクラリネット! そしてバンドネオンがありません。 メンバーはアルゼンチン人を中心に色々な国の人が集まってメンバーを構成しているそうです。 そして、メンバー皆、やっぱりピアソラ好きらしいです。 YouTubeでは、彼らの他の演奏を聴くこともできますが、もっとジャズっぽい演奏もありましたよ。  ジェレミー・アボット選手の今までにない、男っぽい演技もよかったのですが、曲の方に気持ちがいってしまいました!

2010年10月4日月曜日

日本 対 アルゼンチン



10月に2回も対戦

ウワ~、今年も10月になりました! 
サッカーの日本代表監督にイタリア人監督のザッケローニ監督が就任したのにはビックリしました。 私は自分勝手にアルゼンチン人の監督が日本代表を率いるに違いないと勝手に思っていたので・・・。 ザッケローニ監督は、この5月まで私が応援しているイタリアのユヴェントスの監督だったので、私には馴染みがある監督です。 イタリアでは若い選手を育てるのが得意な監督だということで評判だったのですが、さて日本ではどうでしょうか?! 是非日本でも頑張っていただきたい!! そして私にとってまたまた驚きだったのが、ザッケローニ監督の初陣がアルゼンチン戦だということ。 参った!  いきなりなんでこんな強い相手~~。 でも楽しみです。 9月19日のスペイン・リーグのリーガ・エスパニョーラのバルセロナ対アトレティコ・マドリー戦でメッシ選手が怪我をして、その時は、メッシはこれで日本に来られないかもしれないと思い、残念なようなホットしたような気持ちになりましたが、今の段階では代表メンバーに入っているようです。 10月8日の試合は親善試合ですが、日本もアルゼンチンも応援したいので、困りましたね。 こういう場合は、選手を決めてその選手を応援することにします。(誰にしよう・・・。) 
と、私としては、だんだんと試合が近付くにつれて、心高鳴る思いでいた昨日、実家の母に“今日はアルゼンチンに負けちゃったよ・・・”と言われ、アレ、アルゼンチン戦の日程を覚え間違えていたのかと冷や汗をかいて、“アレ、アルゼンチン戦って今日だったっけ”と聞き返すと、“昼間やっていたよー”と言われ、そ、そ、そんな~~と焦っていたら、それは男子バレーボールの話でした。 現在、イタリアのローマで“世界バレー”が開催されていて、日本は残念ながらアルゼンチン・チームに負けてしまったそうです。 アルゼンチンはバスケット・ボールは強かったことは知っていますが、最近バレーボールも強いのでしょうか? バレーボール・ファンの母に“アルゼンチンって強かったっけ・・・?”と聞いてみると、“ブラジルは強いの知っているけど、アルゼンチンはあんまり聞かないよね~。でも今日はやられちゃった。 それにあっちはイケメン揃いだったわ~!!” とのお返事。 80歳にもなるウチの母、 イケメンチェックまでしていたとは恐るべし!! そうでしたか・・・。 試合を見たかったというよりも私も選手のイケメン・チェックをしたかった・・・。 サッカーの方は、アルゼンチン選手でイケメンはいたっけな~~? エインセ選手ぐらいでしょうか。 フーム、バレーボールで負けちゃったなら、バランスをとるために、サッカーでは何とか日本に勝ってもらいましょう。 
頑張れニッポン! ニッポン、チャチャチャ! ニッポン、チャチャチャ!

2010年9月20日月曜日

200 歳 !!


アルゼンチンは今年建国200年

9月も中旬以降になって、やっと涼しくなってきました。 いや、気温は今日だって28℃ぐらいあると思いますが、今までが暑すぎたので涼しく感じるのです。 数日前25℃だった日は、肌寒く感じました。 そんな中皆さんは、お元気ですか? 私は例年コノ時期、いつも以上に食欲満々なんですが、なぜか今年はいまひとつ・・・。 先日テレビ番組で、子供の寝冷えに注意してくださいといって、その症状を紹介していましたが、全く私の体調と一致します。 ①体がだるい。②食欲がない。③下痢気味。この3点が寝冷えの症状なようですので、気をつけましょう!
今年の夏は、世の中のどんなニュースに注目しましたか? 去年は連日芸能人の麻薬所持が騒がれていたのと、政権交代だったと思います。 今年は民主党の党首選も話題だったと思いますが、私としては、熱中症でかなりの人が亡くなったことと、一番ビックリしたことは日本の100歳を越える高齢者は実は生存していなかったり、家族がわざと死亡届を提出せずに不正に年金を受け取っていた事件です。 日本は女性が世界一番の長寿国で男性は世界第五位です。 会社の同僚いわく、日本の戸籍管理はヒドイ・・・とこの問題を大々的に取り上げたのが、韓国とスイスだそうです。 スイスの長寿具合は女性が4位で男性が3位で、ここで日本が上位から外れることを望んでいるというのですが、本当かな~~??まーいいや。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1610.html
あと、まさかビックリなのが、なんと日本には戸籍上は200歳の人がいたことです!! 100歳生きるのも立派なのに、その2倍の200歳ってあり得ないでしょ。 と思って200歳の人がもしいたら、いつ時代生まれか調べたら、1810年は江戸時代の文化7年になるそうです。 日本では江戸時代の徳川将軍11代の徳川家斉の治世だそうです。

徳川家斉なんて、あんまり知らないな~と思って検索を続けると、松平定信の“寛政の改革”の時代の将軍らしい・・・(確か教科書にあったかも・・・)。いや、なんと言ってもこの将軍の特徴は、大奥最盛期を築いた将軍だということ(いや、これは教科書には書いていなかったはず)。ドラマや映画“大奥”に出てくる将軍様はこの徳川家斉のことが多いみたいですな~。(実は結構お茶の間で馴染の将軍だったのでしたー。)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%B3%E5%B7%9D%E5%AE%B6%E6%96%89  このWikipediaの説明を読むと、あんまり良い印象がもてませんが、とにかくお元気な方だったようで、逸話のところに書いてある“「白牛酪」(はくぎゅうらく)という今で言うチーズのような高タンパク乳製品を大変好んだ”“生姜を好み、1年中食べていた”というところだけは共感もてます!!  ということで、日本は江戸時代の大奥全盛時代だったわけですが、200年前のアルゼンチンは・・・、つまり1810年は、アルゼンチンという国が建国された年です。ということは今年アルゼンチンは200歳になったのです。 
5月革命記念日をもって建国200年とするそうで、ブエノスアイレス市やあちこちで写真のようなパレードやお祭りが開催されていたようです。 そして、日本でもちょっと前の話ですが、実は8月28日(土)の残暑の厳しい日に日比谷公園で”祝アルゼンチン建国200周年 フィエスタ・アルヘンティーナ“が開催されていました。 日比谷公園の噴水のまわりにアルゼンチンや南米料理・ワインを売る屋台、アルゼンチンの物産を売る屋台がならび、屋外の小音楽堂では、アルゼンチン・タンゴやフォルクローレのショーが行われました。 
小音楽堂は緑に囲まれた気持ちの良い場所でしたが、それでも暑かった。 デモをしてくださったダンサー、特に男性タンゴ・ダンサーはスーツを着ていたので、全員汗だくだったそうです。確かに、アルゼンチン・タンゴのショーやパーティーのデモンストレーションで男性ダンサーは必ず正装していて、Tシャツ姿のダンサーって見たことないかもしれません。 アルゼンチン・タンゴの世界では、省エネルックとかカジュアル・フライデーなんてあり得ないんでしょうかネ。(ってこれらの言葉も最近ほとんど聞かなくなりましたが・・・。)

2010年9月2日木曜日

2010年 アルゼンチン・タンゴ ダンス 世界選手権 


Diego y Chizukoペアー 優勝おめでとうございます!!
Christian y Nao ペアー も3位入賞おめでとうございました !!

今年も8月31日まで、ブエノスアイレスで開催されていた、アルゼンチンタンゴ ダンス世界選手権で日本人ダンサーが快挙です。 すでにテレビのニュースなどで報道されていたのでご存知の方も多いと思いますが、ステージ部門でDiego y Chizukoペアーが優勝!また、サロン部門とステージ部門でChristian y Naoペアーが両方3位に入賞なさいました。 

ディエゴさん、チズコさん、クリスティアンさん、ナオさん、本当におめでとうございました。 

去年はサロン部門でHiroshi y Kyokoペアーが優勝し、ステージ部門でChristian y Naoペアーが3位入賞していますが、今年も日本人の特に女性ダンサーは凄い!!
まずは皆さんの勇姿をとくとご覧あれ!
http://www.10tango.com/interior/index.php?p=clip&idAdjunto=86830&idCMSIdioma=8
凄い足技の連続あり、ジャンプありリフテイィングあり、そして表現力も素晴らしく、思わず見とれてしまいますが、これも日々の努力の結晶だと深く感銘し、心から拍手を贈りたいと思います。
入賞なさった先生方、本当におめでとうございます。 
また、入賞には至らなくとも、多くの日本人ダンサーが決勝戦まで勝ち残り、上位に入っています。 結果はこちらをご参照ください。
サロン部門決勝の結果
http://www.tangobuenosaires.gov.ar/festivalymundial10/web/es/competence/winners_salon_3.html
ステージ部門決勝の結果
http://www.tangobuenosaires.gov.ar/festivalymundial10/web/es/competence/winners_escenario_3.html
予選、セミファイナルそして決勝の成績を拝見して思うことは、毎年予選もセミファイナルも最後の決勝もズーット1位というペアーはなかなかいないということです。 それぐらい実力は伯仲しているということだと思います。 また去年良い結果が出ているから、今年も良い結果が出るとは限らないということです。 そんな中で特にChristian & Naoペアーが常に上位に君臨し、チャレンジ精神を持ち続けていらっしゃることに本当に敬意を表します。 このお2人のみならず、毎年チャレンジをしている日本人ダンサーの皆様、本当にお疲れ様でした。 こうして頑張り続けるダンサーの先生方の背中を見つつ、私も日々の生活で少しずつ自分の仕事や趣味で努力をすることを忘れないようにしたいと思います。 今年は日本は猛暑で9月に入ってもいっこうに涼しくなりませんが、アルゼンチンは逆に例年以上に寒いと聞いています。 選手権が終わって、参加をしたダンサーの皆様はホッとしたり、一息落ち着いたところだと思いますが、どうか体調に気をつけてください。そしてまた日本でステキなダンスが見られることを楽しみにしております。

2010年8月2日月曜日

育ての親が「敵」 孫は葛藤

70年代 アルゼンチン 「左翼狩り」

8月1日(日)の朝日新聞で次のような記事を読みました。

70年代アルゼンチン左翼狩り ー 育ての親が「敵」孫は葛藤
孫101人奪還 祖母ら執念、 という見出しでした。

どういう内容なのかというと・・・。
アルゼンチンは1976年に軍事クーデターが起こり、それから7年間は軍による独裁政権が続いたそうです。 この間、独裁政権に反対する若者が拉致され「行方不明」になっていて、その数は約3万人なのだそうです。 行方不明といっても、拉致された人達は強制収容所に入れられ、拷問されて、その後銃殺されたり飛行機から海や川に突き落とされたのだそうです。 

その拉致された人たちの中には妊娠中の女性もいて、収容所で出産をし、生まれてきた乳児は、孤児院に預けられたり、売られたり、独裁政権の協力者や将校らが養子にしました。 生まれてきた子供たちが、その親達のように左翼的な思想を持たないように、軍政側に近い思想を持つ人間を増やす目的があって養子となった人も多いと言われています。そうした乳児は500人ぐらいいたようです。 
現在70歳代の自分達の子供を拉致され、孫を奪われた“おじいちゃんとおばあちゃん”達が、自分達の孫を探し出し、取り戻す活動をしている・・・というのです。 この孫を取り戻したい祖母たちの会は「五月広場の祖母たち」という名前だそうで、ここ30年間の活動の中で約101人の孫達の身元がDNA鑑定などによって判明したそうです。 
しかし真実が判明して、ハッピーエンドとはいきません。 なぜなら、孫たちは自分の親だと愛し、慕い、頼りにしてきた人が、実は本当の自分の親を殺していた、あるいは殺人に加担していた人だということを知り、心の葛藤を強いられてしまうからです。 自分がもしも“孫”の立場だったら・・・、と記事を読みながら考えましたが、どうしても想像さえできませんでした。(実は両親の実家でこの新聞記事を読んでいて、新聞を読みながら両親の顔をチラチラ見てみましたが、どうしても記事に関して全く実感がありませんでした。 )だからこの孫達の心の葛藤や傷がどれ程なのか分かりようもありません。 ただ、とてもとても悲しいことなのだということだけは分かります。 真実を知った孫達の中には困惑し、精神的に不安定になる人もいれば、真実を受け入れられない人もいるそうです。 そりゃ当然ですね。 しかし、中には育ての親と行き来しつつ、本当の祖母とも家族の関係をつくる人もいたり、自分が悩んだ経験を活かして心理カウンセラーとなり、同じ悩みを抱える人のカウンセリングを受ける人もいれば、国家議員となって“人権委員会”の委員長を務めるに至る方もいるそうです。

この記事を読んで、まず全世界でこのような悲惨な歴史が繰り返されない事を祈りたいと思います。 また今後真実を知る孫達が、苦しいでしょうが現実と向き合い、悲しい歴史を乗り越えて自分の人生を前向きに生きて欲しいです。(と他人事を言うのは簡単だということも良くわかりますが・・・。)

2010年7月31日土曜日

あれから約1ヶ月

どんな言動も怖いもの知らず! マラドーナ元アルゼンチン代表監督

私のブログは約1ヶ月前、まだワールドカップ開催中で終わっていました。
そうそう、1ヶ月前は、日本人選手たちの奮闘に心を躍らせ、アルゼンチンのメッシ選手のゴールが外れるごとに悔しがり、マラドーナ監督の一挙一足を楽しみにテレビにかじりついていたのですね。 そして1ヶ月があっという間に過ぎて、お祭りは終わり、普段の生活に戻り、そして新たな4年後への準備が始まりました。
皆さんもご存知の通り、日本の岡田監督は退任なさり、そしてアルゼンチンのマラドーナ監督も辞任をしましたが、辞任会見でもまたもやドラマッティックな展開を見せています。
自分が代表監督を続投しないだけではなく、その理由として堂々とアルゼンチン・サッカー協会の上層部を名指しで批判しました。
皆さんはマラドーナ監督を見て、どんな感想を持っていますか? 何をするにもお騒がせなヤツだと思われるのが大方の見方でしょうか? 私はとにかく“凄い”という感想です。 子供でもないのにその時に自分が思っていることを包み隠さず話す、こういうことを発言すると批判されるとか、自分の将来に不利だとか、自分の発言で傷つく人がいるかもしれないとか、そういうことは一切考えないのでしょうね。そしてこの人をさらに凄いと思うのは、自分の過ちを簡単に認めてきちんと謝ることです。 監督の退任会見の記事をご覧ください。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/headlines/20100729-00000008-spnavi-socc.html
「わたしの時代はわずか1年半だった。これは、ここ35年間で最短だ。その間、正しかったこともあれば、間違っていたこともあった。」とおっしゃっていますが、私にはやっぱり潔い発言に思えます。 マラドーナ監督にとって、恐ろしいことってナンなんでしょうか? 家族や近親者の死以外にはなさそうですね。 そしてマラドーナ監督からマラドーナさんになって、今後はどんな生活を送るのでしょうかね? 監督を辞めた後の活動も何だか楽しみです。 結局何をしようとディエゴ・マラドーナはディエゴ流を貫くのでしょうが、私たちはそのディエゴ流になぜか魅力を感じてしまうのでしょうか??? 不思議だ~。
ところで、マラドーナ監督の後任のアルゼンチン代表監督の候補が、何とラモン・ディアスさんです。 ラモン・ディアスのことがすぐ分かる方は、Jリーグを長年見ているサッカー・ファンの証拠です。 ラモン・ディアスさんは、日本のJリーグが発足した年の初代得点王です。
私はJリーグ・ファンとはいえなかったけれど、それでもラモン・ディアス選手のことを良く覚えています。 (ジーコ監督やアルシンド元選手より素晴らしいと思っていました。) だって、申し訳ないけれど、当時のラモン・ディアス選手と他の日本人選手とのレベルの差は歴然としていて子供と大人だと思ったのを今でも覚えています。 元アジアの壁と呼ばれた元日本代表のキャプテンの井原正巳さんが、引退後のインタビューでもラモン・ディアスは凄い選手で、一緒のクラブでプレーが出来て幸せだったとおっしゃっていました。 ラモン・ディアスさんは横浜マリノスを選手として最後のクラブとし、引退後はアルゼンチンのリーベルプレートなどで監督をしていました。 私は知らなかったけれど、マラドーナ監督とは確執があったとWikipediaには書いてあります。 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%82%B9
ということは、もしもアルゼンチン次期監督がラモン・ディアスさんになったら、また新たなドラマティックな展開がありそうですね・・・。 
と、アルゼンチンの代表監督と日本の代表監督がどなたになるのか、8月の決定をを楽しみにしている今日この頃の私です。

2010年6月28日月曜日

アルゼンチンもベスト8に!




日本も続け! ひとつひとつ、ステップ・アップ!!

明日は、南アフリカのワールドカップで日本はパラグアイと対戦します。 アルゼンチンは昨夜メキシコに勝って、次はドイツ戦です。 (このパターン、4年前のドイツ・ワールドカップと同じです。 アルゼンチンは本選でメキシコに勝ち、次のドイツにPK戦の末敗れました。今回はリヴェンジです。) 私たち日本人は、明日、日本のユニフォームを持っていなくても、青のものを身に付けて日本を応援しましょ~う。 しかし、そんなことを思っている私の携帯には、パラグアイのイケメン“サンタ・クルス選手”に注目しているジョシからのメールが何通も届いております!! まー確かに、イケメン選手のチェックもワールドカップの楽しみ方の1つです。



それに私も今回新たな楽しみ方を見つけました。 日本の本田選手と私は誕生日が一緒だということは、前のブログに書きましたが、何と、ガーナのゴールキーパーのキングソン選手も同じ誕生日だということが分かりました。 ガーナも先の試合でアメリカに勝ってベスト8が決まりました。アフリカの国は、もうガーナしか残っていませんし、誕生日同日同盟ということで、急遽ガーナを応援することにしました! キングソン選手の紹介がある時に必ずと言ってよいほど話されるエピソードは、実は本名はキングストン(Kingston)なのに、前回のドイツ・ワールドカップの時のユニフォームに間違ってKingsonと記載されてしまったのだそうです。それでも本人、まーいいんじゃない・・・といって、登録名をそれ以降キングソンにしているのだそうです。 実は私も苗字がかわっていて、良くお店とか病院とかで名前を呼ばれる時に読み間違えされます。 でもあまりにもしょっちゅうだから、特に必要でない限りはわざわざ“私の苗字は○○ではなくて、○○です。”とは訂正しません。 こじつけですが、私とキングソン、いや、キングストン選手、やっぱりそんなところ似ていますね!  

で、明日の試合ですが、サンタクルス選手のステキさにハートを射抜かれた、なでしこ女子は、さてさてどちらを応援するのでしょうか?? パラグアイ情報をさらに集めてみると、オーット、パラグアイの監督は、なんとアルゼンチン人ではないですか!! Gerardo Martino監督です。 

そしてアルゼンチン人の監督がもう1人今回活躍なさっています。(つまり今回のワールドカップで3人のアルゼンチン人監督が活躍しています。) それは、チリ代表監督のMarcelo Bielsa監督です。 ビエルサ監督、どこかで見たことあると思ったら・・・、あ~、2002年日韓ワールドカップの時にアルゼンチンを率いていましたね。(きちんと覚えていなかったけど、どうやらその時アルゼンチンは本選に残れなかったのよね!)今回チリも本選に残っています。 どこまで頑張るでしょう? ところでビエルサ監督の愛称はEl Locoと書いてありました。 El Locoって、訳すと“狂人、きちがい”という意味です。サッカーに関して相当マニアックなんでしょうね。 そして、こんな記事も見つけちゃいました! なんと我らが岡チャンの後任の日本代表監督にビエルサ監督が候補として上がっているのだそうです。
http://www.daily.co.jp/soccer/2010/06/25/0003128283.shtml
私は、もしオシム監督の健康状態さえ許せば、もう一度オシム監督がいいな~と思っていたのですが・・・。(って気が早すぎる!)
ビエルサ監督は今夜の深夜、ドゥンガ監督率いるブラジルと対戦。 ウー、厳しい・・・。
ビエルサ監督に頑張ってもらいたいから、アストル・ピアソラ作曲の“ロコへのバラード”を贈ります。
http://www.youtube.com/watch?v=0DBmUoy6Q2c&feature=related
最後に・・・、アメリカ対ガーナ戦とイングランド対ドイツ戦にミック・ジャガーが観戦していました。 (それもアメリカ戦はクリントン元大統領と一緒に・・・。) ミックの応援も虚しく、アメリカもイングランドも負けてしまいました・・・。 しかし、なんでミックってこんなにシワクチャ顔で口も人の2倍ぐらい大きいのに、ステキなんでしょうね~。

2010年6月21日月曜日

2010年 サッカー・ワールドカップ 見てますか ?


アルゼンチン 快勝中! 日本は次、勝つよ~!

ワールドカップの試合、連夜ご覧になっていますか? もちろん、私は見ています。
1人で見るもよし、家族で見るもよし、お友達と大勢集まってみるもよし。 家でリラックスして見るのも楽しいし、スポーツカフェやパブリック・ビューイングで見るも楽しいし。 もちろん現地で見れたら一番楽しいでしょうが・・・。(でも、サッカーの試合って自分が見に行った試合をもう一度家でビデオを見ないと、観客席とピッチが遠いから、何でカードが出たのか、一体誰がヘディングで点をいれたのか・・など確認しないと分からないことがありますよね。)
先週の土曜日の日本対オランダ、皆さんはどんな風に観戦しましたか? 私はウチでお友達と手に汗を握りながら見ていました。 といいながら、実はお友達が持ってきてくれた南アフリカ産のワインを飲みながらだったんですけど・・・。 特にワールドカップの時期、私が心がけていることがあります。 それは、なるべく出場国の食べ物を食べるということです。 前回までのワールドカップの時期、アルゼンチンの食べ物として、アルゼンチン・ワインを飲むようにしていたんですが、今回新しいアルゼンチンの食べ物をみつけたので、オランダ戦の日にみんなで食べました。 それが写真のアルゼンチン産赤エビです。(アルジェリア料理としてクスクスも食べました。) コレを見つけたときに、魚屋さんに、どうやって食べるのか訊ねたところ、“お刺身でこのまま食べるのさ”と言われたんですが、冷凍とはいえはるばる日本まで相当長旅をしてきたはずなので、チョットお刺身では気がひけて、結局白ワインで酒蒸しにして、香草とレモンとオリーブオイルをかけて食べました。 味は、美味しかったです。 甘エビの大きいヤツと考えて良さそうです。
http://www.nosui.co.jp/campaign/20100510_01.htm
また、見つけたら値段も手ごろだし、是非食べたいです。 ところで、今年の3月のことになってしまいますが、次のような記事を見つけたんです。
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-14461620100323
アルゼンチンはインフレがひどくて、国民がほぼ毎日口にする牛肉の値段が急上昇していて、政府は補助金を出して、魚の値段を安くして、牛肉じゃなくてお魚を食べるよう奨励しているようなんです。これで、アルゼンチン国民の中で、お魚を食べる習慣が根付くようになるでしょうか? アルゼンチン国民が魚介類にもっと興味が出てきたら、国内消費が増えることによって、私が食べたアルゼンチン赤エビは日本まで届かなくなってしまうかもしれませんね~。
ワールドカップ大会は7月11日までですが、大会が終わるまでに何とか“スロバキア産”、“スロベニア産”、“セルビア産”“カメルーン産”、“ナイジェリア産”、“コートジボワール産”、“ウルグアイ産”、“ホンジュラス産”の食品を見つけたいと思っていますが、どなたか良いお知恵はありませんか~?(これ以外の国の食べ物・飲み物は手に入りそうです。)

2010年6月16日水曜日

2010年 サッカー・ワールドカップ 南アフリカ大会 始まりました!




日本 初戦 勝利 !!

4年に一度のサッカー・ワールドカップが始まりました。 楽しみな1ヶ月間が続くかと思うと嬉しくてたまりません。 そして、その気持ちに弾みをつけてくれたのが、昨夜の日本の初戦、日本対カメールーン戦。 見事に勝利 ! それも決勝点となった1点をあげたのが、私と誕生日が一緒の本田圭祐選手です。 
本田選手、素晴らしい1点をどうもありがとう。
試合後の本田選手のインタビューを見ていて、フト私と本田選手の共通点を見出してしまいました。 それは・・・、聞かれてもいないことを、正直にペラレラと話すこと、自分の思ったことを何でも言ってしまうところ・・・です。 もしかしたら、これは6月13日が誕生日の人の特徴かもしれません。 もし自分のまわりに6月13日生まれの方がいらしたら、そんな傾向がないかチェックしてみてください。
 
さてさて、日本の勝利も嬉しいけれど、アルゼンチンも勝利して、私は嬉しい・楽しい!
アノー、サッカー解説者の方々は、とにかくマラドーナ監督に関するコメントをする時、それがどんな内容であっても、メチャクチャ楽しそうです。 で、アルゼンチンの試合をご覧になりましたか? 私は、エインセ選手が1点を取った後は、何だか逆にドキドキしながら試合を見ていました。 メッシ選手のゴールは入りそうで相手のゴール・キーパーのスーパーセイブにあい(ナイジェリアのゴールキーパーは凄く優秀でしたね~)結局ゴールラインを割ることが出来ませんでしたし、イグアイン選手は決定的な場面で(少なくとも2回はあったぞ)大外ししていたし、そしてディフェンスがすごく危なかった。 ポジショニングの面でもパス回しも、良くなかった。 ナイジェリアはアルゼンチンというサッカーのブランドネームに少し気後れして積極的に攻められなかったのか、アルゼンチンは何とかナイジェリアに点を許しませんでしたが、これからの1番の修正点はディフェンスだと思います。 次は木曜日にアルゼンチン対韓国! 今回の韓国は強そうですね。
そういえば、韓国は初戦をギリシャと戦い2 – 0 で勝利しました。 翌日の韓国のメディアはもちろんこの勝利を大々的に報道したのですが、そんな中、相手のギリシャのカツラニス選手を“ギリシャの芝男”と褒め称え話題を呼んだそうです。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100613-00000013-scn-spo
カツラニス選手がシュートをした時に、自分の靴のスパイクでグランドの芝をえぐってしまったので、そのえぐれた穴を自ら手で整備している姿を賞賛し、“地中海のマナー男”と呼んで人気が出ているそうです。 試合の結果だけではなくて、こういう話で盛り上がれるのもこういうスポーツ大会の楽しいところですね。
イタリアも昨夜の深夜にパラグアイと初戦を戦いました。 チョイワル・オヤジで有名なジローラモさんがテレビで言っていましたが、イタリアは前回のドイツ大会で優勝をしたので、国民も選手もそれで満足してしまって、いつもほどは皆ワールドカップだといって騒いでいないのだそうです。 イタリアだってサッカー大国なわけですから、2連覇するぞーとか、選手も前回優勝したからとプレッシャーを感じているのかと思いきや、そうでもないらしいのです。 リッピ監督は選手のモチベーションを上げるのに苦労しているとのことですが、リッピ監督自身も2連覇するとか一言もいっていないし・・・。 ウーン、でもこういうイタリアの肩の力の抜けた感じもいいですね。 (とはいえ、これでイタリアが予選敗退となれば、イタリア国民凄く怒ると思いますが・・・。)
その他にもオシャベリしたいことは、沢山あります。 が、今日の最後に一言。実は開会式にネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領がご出席なさる予定だったのに、ご親戚が交通事故に遭われて、開幕式には急に出席できなかったそうです。 なので、現在91歳になられるマンデラ元大統領の元気なお姿を閉会式では是非みたいです。 ネルソン・マンデラ元大統領の笑顔って本当にステキだと思いませんか。 笑顔を拝見すると、こちらが元気だろうが元気がなかろうが、何だか勇気が湧いてくる気がしませんか?
  

2010年6月7日月曜日

今年の全仏オープンテニス大会





男子ジュニアでアルゼンチン人優勝

いよいよ今週、サッカーのワールドカップ南アフリカ大会が始まりますが、その前に私は昨夜まで連夜パリでこの時期毎年開催されている、全仏オープンテニスの熱戦をテレビ観戦しておりました。 (私って、サッカーの観戦が一番好きだけど、実はテニスやフィギュアスケートとか、他のスポーツも観戦するのが好きなんですね。 今更気がついた。)


男子シングル決勝戦はスペインのナダル選手とスェーデンのソダーリング選手の戦いとなりました。 ナダル選手は2005年から2008年まで全仏オープンで4連覇を成し遂げたクレーコートの王様でしたが、2009年は怪我のせいもあって、本選の4回戦でこのソダーリング選手に負けてしまい、その後のウィンブルドン大会も欠場してしまい、本人的には苦しい2009年を過ごしたようですが、怪我を治して今年復活しました! 一方ソダーリング選手は去年も決勝まで勝ち進み、決勝戦で王者フェデラー選手に負けてしまい、今年は2度目の決勝戦進出となりました。  結果は、ナダル選手が優勝。 優勝が決まって、セレモニーが始まる前に、ナダル選手は男泣きしていました。 去年よっぽど自分の思うように体か動かず辛かったのでしょうね。 でも、ナダル選手は怪我をしていて調子が悪いといっても、去年の選手ランキングでは常に10位以内に入っていたと思いますので、充分じゃないかと思うのですが、私のような平凡な人間には、一流選手の自分に対する期待の高さとか自分に対する厳しさとかそういうハイクオリティーな精神性が良く理解できないのかもしれません。 でも、ナダル選手の男泣きは見ていてステキでした。 怪我を我慢して、根気良く人並みはずれた努力をして、自分を信じて頑張ってきたことに対して、神様からの祝福があったのでしょう。 ところで、テニス観戦で私が最も見たいところは、もしかしたら、試合後のインタビューかもしれません。 なぜなら、テニスは紳士のスポーツと言われるだけのことはあって、どの選手も相手選手に対する敬意と自分の周りの人や観戦に来たお客さんや、ボールボーイなどの大会のスタッフ全員に対する感謝の言葉を必ず口にします。 テニス選手として、そんなのはお決まりなのよ・・・という方もいらっしゃるかもしれませんが、大概の選手はビックリするほど謙虚で、いつもインタビューを聞いた後に清々しい気持ちになります。 (でも、往年の1980年代に活躍していたジョン・マッケンロー選手のインタビューは、覚えていないけど過激だったかもしれません。)今年も準優勝となったソダーリング選手のコメントは、“ラファ、優勝おめでとう。 今日のキミは本当に素晴らしいプレーでした。 こういうプレーを続けていくことが出来るなら、キミは他の大会でもタイトルを獲得できると思うよ。(ここから自分の家族・コーチや様々な人への感謝の言葉が続き、最後に・・・)今日ここに来てくれた観衆の皆さん、応援してくれて本当にありがとう。 また来年ここに戻ってきて、3度目のチャレンジが出来るようにまた頑張ります。”というものでした。 試合後は負けてガッカリして肩を落とし、遠くを見ていましたが、コメントは明日からまた頑張ろうという力強さに溢れているように私には思えました。

ところで、去年全米オープンテニスを優勝した、アルゼンチンのデルポトロ選手は、怪我の為、全仏オープンは欠場しました。 早く怪我を治して、また勇士を見せてもらいたいです。 で、今大会の男子ジュニアの試合では、なんとアルゼンチン人のアグスティン・ベロッティ選手が優勝しました。 
http://www.yomiuri.co.jp/sports/news/20100606-OYT1T00608.htm
ジュニアって何歳までなんでしょうか? 間違いなく10代の選手でしょうね。 アルゼンチンではテニス界でも間違いなく楽しみな選手が育っていますね。 日本も、杉山愛さんが去年引退して、今一番女子で強い選手が39歳の伊達クルム選手でしょ。 
日本の若い選手、もう少し頑張って欲しいな~! 

2010年6月2日水曜日

2010年 南アフリカ サッカー・ワールドカップに向けて





どこの国が勝ちますかね?

ワァー、今年も6月になってしまいました。 そして、今月の6月11日(金)から、南アフリカでサッカーのワールドカップが約1ヶ月間にわたり開催されます。
それに向けて、出場国の代表選手の選出もほぼ終わり、各国は合宿をして練習をしていますね。 
http://members.jcom.home.ne.jp/wcup/nationalnews.htm
日本の岡田監督のメンバー選出に関して、私はだいたい同じ意見です。 1998年のフランス大会、日本が初めてワールドカップに出場した大会での代表選手について、三浦カズ選手を選ばなかった岡田監督の決定に私的には納得がいきませんでしたが、私の当時の周囲は岡田監督の決断を支持していました。 今回のメンバー選出、皆さんはどう思われますか? 私が特に期待している選手は、フォワードの森本選手、中盤選手の本田選手、阿部選手、稲本選手、ディフェンダーの内田選手、ゴールキーパーの川島選手です。
とはいえ、日本が予選を突破するのはかなり難しいと思います。 それで、もしも日本が予選を突破出来なかったら、6月24日以降は冷めた目でワールドカップを観戦することになります(か、もう見ないか・・・)。 ワールドカップを楽しむための私のオススメは、何カ国か自分の応援国をあらかじめ選んで、自分のご贔屓の国の選手に詳しくなっておくことです。 私が日本以外に応援するのは、もちろんアルゼンチンとイタリア。 それと、もしカメルーンが予選を突破したら、そこからカメルーンも応援します。(カメルーンのエトー選手が好きだから・・・。走る姿が、すごく美しいと思います。) ただ・・・、私の優勝国予想は・・・、冷静に見れば、スペインかブラジル、上手く行けばアルゼンチン、ひょっとしてオランダ・・・、というところでしょうか。 前回イタリアが優勝しましたが、今回のイタリア、準優勝だったフランスは、優勝は難しいというのが予想です。
アルゼンチンは、南米予選を最下位でギリギリ通過しましたが、アルゼンチンの今のフォワード陣は、世界ナンバー・ワンだと思います。 バルセロナで活躍する現在最優秀サッカー選手と言われるメッシ選手をはじめ、今年レアル・マドリーで好成績を残したイグアイン選手、ヨーロッパ・チャンピオンズリーグで優勝したイタリアのインテルで、大活躍したミリート選手など、今期活躍した世界のフォワード選手の中でこの3人はトップ10に入ります。
そして、この写真は、ワールドカップ前のカナダとの親善試合に出場したイングランドのマンチェスター・シティーで活躍するテベス選手です。 アルゼンチンのマラドーナ監督もさぞや鼻が高いことでしょう。 しかし、サッカーはフォワードが強ければ勝てるわけではないので、そこが問題だと思うのです。 アルゼンチンは、南米の国の中では伝統的には守備も強い国ですし、世界で活躍するディフェンダーがもちろん代表選手に選ばれているのですが、なぜか今回のディフェンスの中にサイドバックの選手はほとんどいません。 私がマラドーナ監督の側近だったら、このことについて、必ずや進言させていただいたと思います。 というか、私が気がつくぐらいだから、アルゼンチン国内でも、ありとあらゆるところで、この話は出ているはずですね。マラドーナ監督にはどんな戦略があるのか・・・、あるいはどんなカンが働いているのか・・・。  ところで、2週間ぐらい前にNHKでメッシ選手の特別番組をやっていました。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/100523.html
以前メッシ選手の生い立ちなどは、このブログでも書いたことがありますが、子供の時に成長ホルモンの異常で毎日高額なホルモン剤を自分で注射して治療をしなくてはならなくて、その医療費の為に母国アルゼンチンを離れてスペインに渡ったメッシ選手ですが、いつもアルゼンチン代表に選ばれて活躍することを夢見てきたそうです。 南米予選では、なかなか良いところを見せることが出来なかったわけですが、きっとこのワールドカップで大活躍すると信じています。 
うぁ~、どんなドラマがあるのか、今から楽しみですね。
えーっと、ちなみに私が今までのワールドカップの中で一番嬉しかったことは、2002年日韓共催ワールドカップの時に、私の誕生日に、イタリアのデル・ピエロ選手がゴールをしてくれたことです!!

2010年5月4日火曜日

バルセロナ 対 インテル (ヨーロッパ・チャンピオンズ リーグ2009~2010)


職人芸か !

今年は、冬季オリンピックがあって、そして6月にはサッカーのワールドカップがあって、私にとって楽しみの多い1年です。
皆さんは、ワールドカップでどこの国が優勝すると思いますか? あるいは、どの国を応援しますか? 私は、もちろん日本も応援しますけれど、岡田監督の目標であるベスト4は、どう贔屓目に見ても難しい! 先日スカパーのサッカー番組で、以前日本のガンバ大阪で活躍していたカメルーンの元代表選手のエムボマさんが、インタビューされていて、“日本はまだベスト8にもなったことがないのに、いきなりベスト4を目標に掲げるのは、ちょっと欲張りすぎ。もちろん夢をもつことは大事だけれど、その一方で現実的な冷静さも必要である。”とおっしゃっていました。 まさしくおっしゃる通り、同感です。 日本での選手時代には“浪速の黒豹”と呼ばれていたエムボマさんは、現役引退後アフリカのサッカー選手の代理人などを経て、現在はアフリカの人々の生活を向上させる為のプログラムを計画する会社の役員をなさっているとおっしゃっていました。インタビューの中では、謙虚なところあり、ユーモアあり、選手時代の爆発的な運動神経も素晴らしかったけれど、とても知性のある好感が持てるステキな方だと思いました。
私のワールドカップ予想は、また別の機会にコメントさせていただくとして、今日は先週4月29日に行われた、ヨーロッパ・チャンピオンズ・リーグの準決勝について・・・。
http://jp.uefa.com/uefachampionsleague/matches/season=2010/round=2000031/match=2000484/postmatch/quotes/
ヨーロッパ・チャンピオンズ・リーグは、ヨーロッパの各国リーグの上位チームが毎年その大陸のクラブチャンピオンを決めるトーナメントで、決勝戦以外は自分のチームのスタジアムと相手のチームのスタジアムで試合をして、2試合の合計点で勝負を競います。これはヨーロッパ・チャンピオンズ・リーグに限らず、アジア・チャンピオンズ・リーグ、南米のリベルタドーレスも同じルールで、たぶんアフリカ大陸、北米大陸のリーグも同じだと思います。各大陸のチャンピオンは、12月に開催されるクラブ・ワールドカップ(通称トヨタ・カップ)で世界一を決めます。去年はバルセロナが世界一になりましたね。 私が特にヨーロッパ・チャンピオンズ・リーグに熱心なのは、どうしても世界のトップ選手がヨーロッパの、特にスペイン、イタリア、イギリス、ドイツ、フランスなどの国内リーグに集まっているからです。 だから今度の6月のワールドカップに各国の代表選手として出場する選手の多くはヨーロッパ・リーグで活躍している選手が多いし、あるいはそうでない若い選手は、ワールドカップで活躍してヨーロッパのチームに移籍するのが、サッカー選手としてエリートコースを歩むことになると言っていいと思います。 身近な(?)話では、元日本代表の中田英寿選手はワールドカップ・フランス大会でヨーロッパのスカウトの目に留まって、その後イタリアのペルージャというチームに移籍したわけです。 それで4月29日は、去年のチャンピオンで現在も最強といわれ、そして世界で最も素晴らしいサッカー選手に選ばれたアルゼンチンのリオネル・メッシ選手が活躍するスペインのバルセロナ対イタリアの国内チャンピオンをここ数年堅持しているジョゼ・モウリーニョ監督率いるインテルが、準決勝の第2戦目を行いました。 もう1つの準決勝は、フランスのリオン対ドイツのバイエルン・ミュンヘンで、バイエルンが既に勝って、決勝行きを決めていましたが、バルセロナ対インテルが事実上の決勝戦と言われて注目されました。 第一戦目はインテルのホームのミラノで4月21日に試合が開催され、結果はインテル3対バルセロナ1でインテルが勝っていました。 しかし、非常に得点力のあるバルセロナにとって、自分達のホームスタジアムで数点ゴールして第二戦目を勝つことは充分に可能性が高いことだと言われていました。 そして、試合の結果は、バルセロナ1対インテル0でバルセロナが勝ちましたが、2戦の結果を合計するとインテルが決勝に行けることになりました。バルセロナが攻めて攻めて、インテルが守り抜いて・・・、終わってみるとバルセロナのボール支配率は75%でインテル25%、バルセロナのシュートは12本に対しインテル1本、それもインテルは試合前半途中にモッタ選手が一発レッドカードで退場。1人足りないまま、約60分戦いました。 点数だけを見ると、つまらない試合だったのかと思うかもしれませんが、いえいえ、凄い熱戦でした。 私はどちらのチームにも肩入れしていなかったのですが、いつバルセロナが得点するのか、インテルはこれ以上イエロー、レッドカードを出さずに最後まで行けるのか、結構ドキドキしました。 そして試合中にフト、気がついたことが・・・。 この試合でメッシ選手の動きは決して悪かったわけではありませんでしたが、得意のドリブルで切り込んでいく、あるいはシュートをしようという場面など、良いところでインテルのカンビアッソ選手とサムエル選手に止められていました。 インテルというチームは別名イタリアの中のアルゼンチン・チーム。 キャプテンのサネッティ選手を筆頭に、サムエル選手、カンビアッソ選手、ディエゴ・ミリート選手がアルゼンチン人で、だいたいこの4人はいつも試合に出場しています。もちろんインテルには、様々な国の選手が所属していますが、例年スタメン選手の1/3はアルゼンチン選手です。 私が言いたいことは、メッシ選手は今回は図らずもアルゼンチンの先輩選手にいじめられちゃった・・・というか、カツを入れられたというか・・・。 サッカーの試合を観ていて一番楽しいのは、点が入る時ですが、この試合では守備をするときの駆け引きとか、必死に守るインテルの選手の体から滲み出る一生懸命さとかも見ものでした。 もちろんバルセロナの選手も必死で一生懸命やっていたと思いますが・・・。よく“最後は執念”というけど、インテルのモウリーニョ監督は、とにかく選手に徹底した指示を与えていました。インテルはストライカーのエトー選手やミリート選手も守備をしていて、途中ミリート選手は交代させられましたが、普段とは慣れないことをしたせいか、疲れきって顎が出ちゃってました!! ま、インテルの選手は、監督の指示で、たとえ自分の得意なことをさせてもらえなくても、最終的には勝ったので、これで全て良しということになりました。 それにしても、モウリーニョ監督の選手に対する指揮管理力はきっと凄いに違いない。 それに応えるインテルの特にディフェンダーの選手達の動きは職人芸に見えたな~。 
チャンピオンズ・リーグの決勝戦は、5月22日にスペイン・マドリードで開催されます。確かレアル・マドリーは、自分達のスタジアムで決勝戦が行われるので、絶対に決勝まで勝ち残ろうと44億円を投じて、クリスティアーノ・ロナウド選手(ポルトガル)とカカー選手(ブラジル)を獲得しましたね。 計画通りに行かなかくて、残念でしたが、この金額、残念でしたね・・・で済まされるものでしょうか???
で、私の予想は、インテル勝利。 それも、カメルーン代表のエトー選手のゴールで。
それで、エトー選手は達成感とこの1年の疲れが出ちゃって、南アフリカのワールドカップの日本との第一線目では調子が出ない・・・というのが私の筋書き!
(個人的には、エトー選手の走る姿って本当美しいといつも思っていて、大好きな選手なんですけど・・・。)

2010年4月25日日曜日

カルロス・リバローラ (アルゼンチン・タンゴ ダンサー)


神業で神技にあらず! ステキの一言でした!!

4月も20日を過ぎてしまいました。 つまり随分とブログをアップしていなかったのですが、単にさぼっていたダケです。
ところで、先週の火曜日に渋谷で友人と食事をし、何気にその友人と渋谷の文化村をウロウロして、“カルロス・サウラ監督の新しい映画をやっているねー”と言って、オーッ文化村の映画館は火曜日は1000円ダー!と気付き突然2人で“ドン・ジョヴァンニ”という新作を観ました。

http://www.don-giovanni.jp/
この映画は、モーツァルトのオペラ“ドン・ジョヴァンニ”の台本を書いた、イタリア人のロレンツォ・ダ・ポンテが主人公で、彼がどうやってモーツァルトと出会い、どのようにこの作品を作ったのかというお話です。モーツァルトが主人公ではない音楽映画なのです。私の感想としては、何か心に迫るような映画ではありませんが、色々な意味で(音楽、衣装、時代背景など)楽しめる映画だと思いました。
映画を一緒に観た私の友人は長年映画に携わる仕事をしてきたので、もちろん国内・国外を問わず沢山の監督や俳優さんのことを知っていますが、私は普通に映画は好きだけどそんなに詳しいわけでもありません。ないのになぜカルロス・サウラ監督に反応したかわかりますか?(カルロス・サウラ監督は世界的な有名監督だけど、誰もが知っているようなメジャー監督というわけではないと思います。)
それは、カルロス・サウラ監督がアルゼンチン・タンゴを題材にした“タンゴ”という映画を作っていたからです。 カルロス・サウラ監督は、スペイン人の監督で、“血の婚礼”、“カルメン”や“ゴヤ”などの作品の方が知られているかもしれません。 これらの作品の中で“ゴヤ”は見ていませんが、私が知る限りでは、この監督の作品では音楽やダンスが非常に作品の中で大事な位置を占めます。 というか音楽映画と言ってよいでしょう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%82%A6%E3%83%A9
話を映画“タンゴ”に戻すと、この映画は10年以上前のもので、私がアルゼンチン・タンゴのダンスを習う前に日本でも公開されましが、私は映画の公開さえも知らなくて、ダンスを習うようになってから、DVDを買いました。 話の内容は、アルゼンチン人の離婚をしたばかりの傷心の映画監督が、アルゼンチンの歴史の一部をタンゴの音楽とダンスを取り入れてミュージカル風に作り上げる話です。 そして出演者の中に3人のアルゼンチンが誇るダンサーがいます。1人はバレーダンサーのフリオ・ボッカ、あとの2人はタンゴ・ダンサーのファン・カルロス・コペスとカルロス・リバローラです。 そして、そのカルロス・リバローラ マエストロが、4月に日本に来日していて、私が普段タンゴ・ダンスを習っている恵比寿のスタジオで、レッスンをしたり、ミロンガというダンス・パーティーにいらしていました。 私はレッスンを受けませんでしたが、ミロンガに行って、リバローラ マエストロを初めて見ました。 上の写真は、その時に私のDVDにサインを頂いたものです。(見にくいかもしれませんが・・・。)わざわざサインまで貰って、ファンだったのかといえば、実はそうではありませんでした。 カルロス・リバローラが一躍有名になったのは、タンゴ・アルヘンティーノというタンゴショーのメイン・ダンサーだったからだと思いますが、このショーが世界的なツアーをしていたのは(日本にも来ていました。)、1980年代のことなのです。 その頃の私は何が好きだったんだろ??? 少なくともアルゼンチン・タンゴが好きだったわけではありません。 だからリバローラ マエストロのダンスを見たのはこの映画が初めてだったと思うのですが、昨今日本にはアルゼンチンから凄いダンサーが来日して、それをナマで見る機会も多いので、映画の中のマエストロの踊りが凄いな~とは思っていなかったのです。                                                      で、いざ、実際のマエストロは。 まず、私がスタジオに到着した時、マエストロはお友達とか生徒さんと座って歓談していました. 印象は普通のジェントルマンといった感じ。その後、“今日はリバローラ マエストロがいらしています”と紹介があって、マエストロが簡単な挨拶をしたんですが、アレー、見かけによらず、結構声が高い・・・。ちょっと想像していたのと違うな・・・。と思っていたら、マエストロが生徒さんらしき女性と踊り始めました。すると・・・、オオッー、マエストロが踊っているところに、まるでスポットライトが当たっているかのような・・・。思わず目を奪われました。 それもマエストロは特別な足技や目を見張るような早いステップを踏むとか、そんなことは一切なくて、単に音楽にあわせてゆっくり踊っているだけ、歩いているだけみたいなもんなんですよ! でもそこには何ともいえないステキな雰囲気がただよっているのです。 マエストロは、外見は普通の中年外国人男性ですけど、いざタンゴの音楽に合わせてゆっくり歩くように踊ると、そこには別格の世界観が広がるのです。 ヒェー! 凄い!! これこそ、神業であり、神技ではないのです。カルロス・リバローラ マエストロは、アルゼンチン・タンゴをもちろん愛していると思いますが、アルゼンチン・タンゴも彼をこよなく愛しているんでしょうね。 羨ましい!
アルゼンチン・タンゴの素晴らしさを改めてかみしめたのでした。 


2010年3月30日火曜日

マエストロ Osvaldo Requena の訃報


去年、お元気で日本中を演奏旅行なさっていたのに・・・。

今日、アルゼンチン・タンゴの偉大なピアニスト兼作曲家のオスバルド・レケーナ マエストロが3月25日(木)(現地時間)天に召されたことを知りました。 去年、マエストロと一緒に日本に来日した、チェロ奏者のクラウディオ・ポリさんが、メールで知らせてくださったのですが、私のスペイン語がつたないためなのか、何かの間違いなのか、そんなはずないでしょ・・・と信じられなくて、ラティーナさんのHPを見たら・・・、間違いではありませんでした。
http://www.latina.co.jp/topics/topics_disp.php?code=Topics-20100328004718
何でそんなに信じなれなかったかと言うと、マエストロは去年の民音タンゴでマエストロとして、1月13日から4月2日まで、日本の南は鹿児島から北は北海道まで約50公演をほとんど毎日精力的にこなされました。 私も2009年1月17日(土)中野サンプラザでの公演に行きましたが、もう一人のマエストロ、バイオリンのスアレス・パス との息もピッタリの素晴らしい演奏で、本当に感動して、一緒に行ったタンゴ仲間と、これこそアルゼンチンの人間国宝だと話をしたのを今でも覚えています。 You tubeでその時の映像があったので、ご覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=yX72x7DpeE8
これは去年の映像なので、マエストロが77歳の時の演奏です。 
うーんと、マエストロの素晴らしさをもう少しわかりやすく分かってもらえるかもしれない映像を、もう一つ見つけましたので、こちらをじっくりお聞きください。
http://www.youtube.com/watch?v=yE_OP9Ri_r8
Mauricio Marcelliというバイオリニストとの共演ですね。(本当は、スアレス・パスとの2人の演奏を聴いてもらえる映像があれば、もっと良かったのに!)曲は、カルロス・ガルデルの名曲“El dia que me quieras (思いの届く日)”です。 ウワーっ、すごく綺麗な調で、涙が出てきました。 私がマエストロの演奏で好きなところは、演奏が思いやりに満ちているように感じるところです。 あんなにピアノが上手なのに、“私の演奏、どうです!”みたいな、オレ様的なところはみじんもなくて(そういう演奏も、それはそれで素晴らしいけど)音楽と共演する演奏者とのバランスを常に考え・感じて、曲の編曲を手がけ、ピアノを弾いていらっしゃったと思います。 (それに、柄のシャツもステキですね。 お洒落さんだったのでしょうかね?!)とても淋しいけれど、マエストロはきっと天国で別の先輩マエストロと“カフェ・デ・ロス・マエストロス”(レケーナ マエストロが晩年指揮を務めた、マエストロ達を集めたプロジェクト楽団)を結成しようと、さっそく動き始めているような気がします。 
オスバルド・レケーナ マエストロ のご冥福を祈ります。 
マエストロ、素敵な演奏をどうもありがとうございました。

2010年3月8日月曜日

アカデミー賞 外国語映画賞


日本映画の翌年にアルゼンチン映画受賞!

本日、アメリカのアカデミー賞が決まりました。 去年は日本の“おくりびと”が外国語映画賞を受賞しましたが、今年はアルゼンチン映画“瞳の奥の秘密(El secreto de sus ojos)”
<ファン・ホセ・カンパネラ監督>が受賞しました。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100308-00000079-flix-movi
この映画、昨年の12月に東京のスペイン映画祭でも1回上映されていたようですが、是非今年も全国の映画館で長い期間上映されるといいですね。 話の内容は、
現在と1974年に起きた事件をオーバーラップさせながらの展開。 長年勤めた刑事裁判所を退職したベンハミンは、担当したある1974年の強姦殺人事件が気になっていた。そして仕事を引退した後、この事件について本を書いていた。ベンハミンは当時、同僚にも恋をしていて、その後日談もこの映画の重要な要素になっているというサスペンス作品。
また、1970年代の軍事政権時代の闇を絡めた内容になっているそうです。 


アルゼンチンの歴史というのは、私達日本人には、ほとんど馴染みがないですよね。 劇団四季が「エヴィータ」というミュージカルをやっていたりするので、元大統領夫人のエヴィータのことは少し有名かもしれません。フォークランド紛争のことが新聞やニュースになっていたり、2002年にはアルゼンチンの国債は紙切れになってしまったことなどぐらいは知られていますが・・・。 アルゼンチンの軍事独裁政権は1976年から1982年まで続いたそうで、この間政治犯として捕まった人々の大多数は裁判を経ずに行方不明者となってしまったのだそうです・・・。 こ、っ怖い~。 1978年は、アルゼンチンでサッカーのワールドカップが開催されて、アルゼンチンが優勝していますが、この時海外からワールドカップを見ようと訪れた観光客の観察によって、軍事政権による人権侵害が国際社会の明るみに出ることにもなったそうです。 アルゼンチンにこのような暗い時代が2度と来ないことを願います。 
そうだ、最近アルゼンチンに関するニュースで1つ危惧していることがあります。 アルゼンチンの南端近くに、現在イギリス領のフォークランド諸島があります。(アルゼンチン名はマルビナス諸島) 有名なフォークランド紛争があった所です。そこで、2月末ごろから英企業が油田探査を始めて、アルゼンチンが国連に調停要請をしたというのです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100226-00000062-san-int
石油をめぐって、また戦争をすることがないように願うばかりです。

と、せっかくアルゼンチンの映画がアカデミー賞をとったおめでたい日に、怖い話をしてしまいましたが、素直にアルゼンチン映画の発展を喜びたいと思います。
追伸: 皆さん“アバター”をご覧になりましたか? 私は見ていませんが・・・。 是非見たいと思っています。 結局アカデミー賞は“アバター”のジェームズ・キャメロン監督の元妻のキャスリン・ビグロー監督の“ハート・ロッカー”が作品賞と監督賞を受賞しました。 重要部門の受賞に関しては、この2作品が有望視され、さらに元夫婦対決みたいな感じでクローズアップされていました。 夫婦共々監督という家庭もあまりないでしょうが、どちらかが監督でどちらかが俳優です・・というご夫婦の方が家庭は上手くいくのでしょうか? 

2010年3月2日火曜日

ピアソラの曲

昨晩の続きです。
フィギュア・スケートのプログラムで頻繁にピアソラの曲が使われるという話をしました。
一般的に、アルゼンチンタンゴの曲は・・・というと、ラ・クンパルシータとピアソラのリベルタンゴをあげられる方が圧倒的に多いはずです。 ピアソラが日本でメジャーな理由は、日本で最も有名なバンドネオン奏者の小松亮太さんがピアソラの曲を良く演奏なさるからということもあるかもしれませんし、テレビコマーシャルにも使われたり、またはこうしてフィギュア・スケートのプログラムにも使用されるからかもしれません。 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%9D%BE%E4%BA%AE%E5%A4%AA
私もピアソラが好きでアルゼンチン・タンゴを聞き始めました。 ところが・・・、いざアルゼンチン・タンゴのダンスを習ってみると、ピアソラの曲でレッスンをすることはまずないし、皆が集まって踊るミロンガ・パーティーにおいても、ピアソラの曲がかかることはほとんどありません。 そもそもアルゼンチン・タンゴはダンス・ミュージックですが、ピアソラは“踊るタンゴ”ではなくて“聴くタンゴ”を想定して作曲したのだそうです。 実際、ピアソラの曲を、通常習ったステップでマノビしないで踊るのは難しい。 多くのタンゴ・ショーでプロのダンサーがピアソラの曲で踊っていますが、アルゼンチン・タンゴ独特のステップや足裁きに加えて、クラシック・バレエとアクロバティックなリフティングを多様した振り付けになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=KkEmnFBq3R0&feature=related
凄いですね~。 (暗くてよくみえませんでしたか?) こっちもどうでしょう?
http://www.youtube.com/watch?v=eKApx0WgUhY&feature=related
しかし、コレはあくまでもショー・ダンスなんです。 こんなに踊れたら、世の中怖いものがなくなるかも!!
ピアソラが“聴くタンゴ”を標榜していたとすれば、“踊るタンゴ”を作曲したり編曲した代表的なマエストロは、カルロス・ディ・サルリです。 以前、ダンスの先生に伺ったのですが、ディ・サルリはご自分も踊るのが好きだったそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B5%E3%83%AB%E3%83%AA
アルゼンチンのバイア・ブランカという港町で生まれたそうで、この街から出た偉大な人物ということで銅像があると聞いたことがありますが、ネットで見つけることは出来ませんでした。ご自分の生まれ故郷を曲のタイトルにもしました。 つまりバイア・ブランカという曲です。
http://video.google.co.jp/videoplay?docid=8595496740227906211&ei=iqeMS4iALoGowgPSr8m1CA&q=BAHIA+BLANCA%E3%80%80Carlos+di+Sarli&hl=ja#
この映像、サンドラ・カメロン・ダンススクールというところの生徒さん達の発表会の模様ですね。 私にとっては、結構面白い! そして、私達が普段習っているタンゴのダンスはこんな感じです。次はプロのバイア・ブランカのパフォーマンス!
http://www.youtube.com/watch?v=-j_67gfJ8vA
こちらはこちらで、ステキですね~。 ところで、カルロス・ディ・サルリの写真はいつもサングラスをかけていますが、これにはワケがあるのだと、タンゴ愛好家のSさんから教えていただきました。 マエストロのご実家は、銃を販売するお店をやっていたそうです。それで、マエストロが子供なんだか若い時、ある土曜日に“さー、今日は家族皆でピクニックだ”と言っていた矢先に銃が暴発して、カルロス少年の目の辺りにあたってしまって、楽しいはずの土曜日が悲惨な土曜日になってしまったのだそうです。 マエストロは怪我の痕を気になさっていつもサングラスをかけていたということです。 
ということで、タンゴダンスに向いている曲、そうでないタンゴの曲がありますが、今後もフィギュア・スケートなどのパフォーマンスにアルゼンチン・タンゴの曲が使われて、多くの方々がそれを機会に曲に触れてもらいたいと思います。 あと、もう一つ思ったことは、将来的にアルゼンチン人のフィギュア・スケーターがアルゼンチン・タンゴを踊るかのごとく、フィギュア・スケートをしている姿をいつか見てみたいです。

そしてそして、またもや昨日の続きのオリンピックのフィギュア・スケートの話に戻ります。 だって、とても不思議な事に気がついたんです。
金メダルのライザチェック選手のフリー演技(曲目シェヘラザード)とキム・ヨナ選手のフリー演技(曲はガーシュインのピアノ協奏曲)は本当に完璧でした。 演技が終わって、ワー凄いと思ったのですが、完璧すぎてか、心に残っていることは“凄い完璧だった”ということで、演技内容でココが好きとかココが良かったと思う場所とかがないんです。 私の心に残っている事をまとめると・・・。
キム・ヨナ選手が、ショートプログラム(SP)で妖艶に007のボンドガールを滑ったこと。
ライサチェック選手が、SPでダイナミックに火の鳥を滑ったこと。
浅田真央ちゃんが、SPで華麗に仮面舞踏会を滑り、フリー(ロング)・プログラム(LP)で重々しい鐘という曲に合わせて凄い形相で観客に訴えかける演技をしたこと。
高橋大輔選手が、SPで表現豊かにEYEという曲を滑り、LPの道という曲では喜怒哀楽の全てを凝縮して表現したこと。
アメリカの長洲未来選手がLPで可愛らしいカルメンを滑ったこと。
スイスのランビエール選手が、SPでは母国の英雄ウィリアムテルを、LPでは椿姫をエレガントに滑ったこと。
鈴木明子選手が、LPでウェストサイド・ストーリーを素晴らしいステップで魅せてくれたこと。
織田選手のLPのチャップリンは確かに緊張が伝わってきましたが、靴紐がとけてしまって演技を中断せざるを得なかったのに、最後まで立派に滑りましたね。 喜劇王チャップリンの人生も必ずしも良いことばかりではなかったようですから、こんなハプニングもチャップリンならでは? それとも、まさかチャップリンの悪戯でしょうか? でも最後まで立派に演じた織田選手をチャップリンも天国で喜んでくれていると思います。  

小塚選手のLPのギター・コンチェルトは、とにかく清々しかった。   そうだ、小塚選手はキッス&クライで他の選手同様に、自分の身内とか友人とかに“ありがとう”とかメッセージを述べていましたが、最後に自分の次に滑る若いデニス・テン選手に対して“デニス頑張れ~” と言っているのが聞こえました。 気持ちが良いですね! 
出来ることなら私が“さわやか賞”と題して金メダルを小塚選手に進呈したい気持ちです。
追伸: 男子5位のアメリカのジョニー・ウィアー選手の今期のエキジビションプログラムをリンクします。 SPもLPもノーミスで、とても良かったけれど、私が最もすきなのは彼のこのエキジビション。 
http://www.youtube.com/watch?v=R5vQq0t0kg0

バンクーバー・オリンピック さよなら、さよなら、さよなら~


長いようで、あっという間に終わってしまいました。

バンクーバー・オリンピックがとうとう閉会してしまいました! 
まずは選手の皆さん、次にコーチや関係者の皆様、お疲れ様でした。 みんなにとっても、この約2週間は、感動したり、悔しかったり、ビックリしたり、とても楽しい期間だったと思います。 オリンピックやワールドカップの時にいつも思うことがあります。それは、2位になって金メダルを取れなかった選手や4位になってメダルを獲得できなかった選手は、とても悔しい思いをなさるわけですが、でも決して自分を責めないで欲しいと思います。 全世界で2位や4位になるなんて、本当に素晴らしいことです。 存分に威張って、胸をはって欲しいと思います。 だってスピード・スケートなんて、百分の2秒差で金か銀が決まるなんて・・・、そんなのあってないようなもんじゃないですか。 もちろん勝負は勝負ですが・・・。 
たいがいの試合において、1位と2位の差はほんの僅かなのに対し、圧倒的な力を見せ、誰もがこの人以外にこの種目で金はありえないと納得したのが、スノーボードのハーフパイプのショーン・ホワイト選手の度肝をぬく、完璧な滑りというか技というか・・・。 スノーボードを履いて、あんなことが出来るのは、神様が宿っているとしか思えません。
そんな、ショーン選手がどうやってあんな凄い技を繰り出すのか、練習風景の映像がありました! こうやってあんなすごい事を練習するんですね!
http://www.youtube.com/watch?v=YQIvm_2ay-U&feature=fvw

神様が宿っていると思ったもう一人の選手は、男子フィギュア・スケート、ロシアのプルシェンコ選手です。 金メダルはアメリカのライザチェックに僅かの差で持っていかれてしまいましたが、(でもトリノですでに金を獲得しているから・・・。)テレビの解説者がおっしゃるに、8年間公式戦で跳んだジャンプで転倒していないのだそうです。 (一回引退して3年間公式戦に出ていないとはいえ・・・)今回だって、どんなに軸がぶれて跳んで、こちらはアット思っても、決して転びませんでした。 プルシェンコ選手にはスケートのジャンプの神様がついているに違いないと思ったのですが、8年前に確かにジャンプを失敗なさった映像を見つけてしまいました。
http://www.youtube.com/watch?v=qut2CjxJ2tw&feature=related
ソルトレイクシティー・オリンピックの時の映像です。 ジャンプには失敗しているものの、このマイケル・ジャクソン・メドレーは彼に合っている良いプログラムと思います。それにナンと男子でやっている人をほとんど見かけないビールマン・スピンまで!!(その後怪我のせいで、ビールマンスピンは出来なくなったようです。)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%95%E3%82%B2%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B3
今回のショートプログラムのアランフェス協奏曲、ちょっと曲とステップ・振り付けがマッチしていないと思いましたよ。フリープログラムで使われたTango Amoreという曲は、エドウィン・マートンというハンガリーの作曲家・ヴァイオリニストの作品なようで、私が良く耳にするアルゼンチン・タンゴの楽曲とは少し違っていましたが、コンチネンタルタンゴ(ヨーロッパのタンゴ)と思ったほうが良さそうです。 そのプルシェンコ選手が、男子で4回転を跳ばないで金メダルはオカシイ、とか、マオは世界で始めて3回も女子でトリプルアクセルを決めたのに、それが加点対象にならないのはオカシイと言っているのが、話題になっています。 私は、プルシェンコ選手の意見には6割賛成しています。難しいことに挑戦している選手に高い評価が与えられるべきだという意見に賛成です。 そうでなければ、失敗を恐れずチャレンジをする精神が、メダル欲しさに損なわれると思うからです。 でも、4回転を跳ばない金メダリストがダメだとも思わないし、真央ちゃんは残念だけれどミスがあったので、ノーミスのキム・ヨナ選手に今回負けたのはしょうがないと思います。 人間がすることなので、それもあのような大舞台で、自分の出来ることを完璧に成し遂げるということは、至難の業だと思います。 ライザチェック選手、キム・ヨナ選手そして全ての金メダル選手を心からの賞賛したいと思います。 私の意見を続けると、フィギュアスケートにおいては、とにかく自分の得意技で勝負をするべきだとも思います。ジャンプが得意な選手だけが脚光を浴びるのではなくて、スピンやステップが上手な選手はそれで勝負をすればよいと思います。 だから、フリープログラムにおいては、同じジャンプを何回も跳んではいけないという規定とかをはずしても良いと思うのです。 ということで、 この話の続きはまた明日にします。 (眠くなってきた~)
ところで、アルゼンチンと何ら関係があることを書きませんでした。 こじつけに、フィンランドの女子のフィギュア・スケート選手で7位入賞レピスト選手がピアソラのアディオス・ノニーノでフリーの演技をしている画像をリンクします。(オリンピックの時の映像が無かったので、今年のヨーロッパ選手権の時の映像です。)
http://www.youtube.com/watch?v=_aY5QG8-nyg
それにしても、スケート界ではピアソラの曲はよく使われますね!

2010年2月25日木曜日

天国に届く ラ・クンパルシータ


墓前にメダルを!

バンクーバー・オリンピックも段々と佳境に入ってきました。 今日は、フィギュアスケート、女子の規定演技が行われ、午後や夜のニュースは浅田真央選手とキム・ヨナ選手の争いが伝えられていました。 バンクーバー・オリンピックについては、様々なトピックスや選手のことについて、私なりにイロイロ意見があって、皆さんと語り合いたいと思います。 特にフィギュア・スケート男子については、高橋選手の日本男子初のメダルを凄く嬉しく思いましたし、織田選手の靴紐のこと、小塚選手のスポーツ選手としての清々しさ等など。
でも、今日は地元カナダの女子フィギュアスケーターのジョアニー・ロシェット選手のことを書きたいと思います。 すでにご存知の方も多いと思いますが、ロシェット選手のお母様は、娘の晴れ舞台を見ようとヴァンクーバーを訪れましたが、2日前に天に召されてしまったのです。  その話をテレビのニュースで聞いた時、私もそれが何かの間違えであってほしいと思いましたので、ロシェット選手の悲しみは計り知れず、神様は残酷だと思わず涙してしまいました。 
そんな中で、試合の日を迎えたロシェット選手は気丈にもスケート・リンクに立ち、見事な演技をしました。 ロシェット選手のショート・プログラムの曲は、最も有名なアルゼンチン・タンゴの曲、La Cumparsitaでした。 去年の8月16日にこの曲に関してチョットした説明をこのブログに書いたので、曲のことには今日は触れません。
http://airesbuenos-delkumi.blogspot.com/2009/08/blog-post_16.html
ロシェット選手は、か細いフィギュアの女子の選手の中では、結構体つきが筋肉質だし、リンクで滑る前に必ずご自分のコーチと“ヨシ、行くぜー”と言わんばかりのハイタッチ!
http://www.youtube.com/watch?v=z32at84_kgg&feature=related
(この映像はスケート・カナダ2009の映像で、オリンピックのものではありません。)
で我々の間では、ロシェ兄貴と呼んでいるのですが、今日はお母様の為にもガンバッテくださいと思わず応援しました。 この映像ではロシェット選手はノーミスでしたが、今シーズンは確か靴が合わなくて、ジャンプの後に転倒することが多かったはずです。 が、今日、悲しみを胸に、ジャンプもパーフェクトだったばかりでなく、安定した力強い演技をしました。 そして順位も3位! もしかして、お母様は天使になってロシェット選手の背中を押したり、転倒しないように彼女を守っていたかもしれませんね。 あさってのフリープログラムも良い演技でメダルを獲って欲しいとも思いましたが、そうなると、日本人選手の分のメダルがなくなっちゃうし・・・。 う~、困った。
例えば、フィギュア・スケートで、ショート・プログラムとフリー・プログラムの合計点がたまたま同点になっちゃった・・・ということはあるのでしょうか? 審査員の方々がそんなことにならないように、計算するのでしょうか? 今の私の希望は、“なんと、キム・ヨナ選手と浅田真央選手のショートとフリーの合計点が同点で2人揃って金メダル、そしてビックリなことに、ジョアニー・ロシェット選手と安藤美姫選手も同点で2人揃って銅メダルです! そして鈴木明子選手は5位入賞。 素晴らしい成績です。”なんていう解説者の驚きの声が聞こえることです。 これ、なかなかの名案だと思いませんか?  どなたか、バンクーバー・オリンピック女子フィギュアスケートの審査員にお知り合いの方がいらっしゃりませんか?
金曜日にはとにかく結果が出ますが、今からドキドキしますね!
最後になりますが、ロシェット選手のお母様のご冥福を心からお祈りします。

2010年2月15日月曜日

私のヴァレンタインデー


足がガクガク、心臓ドキドキ !!

昨日は2月14日、ヴァレンタインデーでしたね。 前日、13日にフランスに住む友人とチャットしていたんですが、明日はどうするの?という話になった時、“こっちは男子が頑張るから、明日はどっかのレストランでご馳走してくれるみたい・・・”と余裕の発言が!羨ましい。 やっぱりフランスって女性が住みやすい国なのか?? 逆を考えれば男子にとっては住みにくい国か? そういえば、昔の上司がフランスに帰国してから、“ヴァレンタインデーの日に女の子からチョケレートを貰えなくなって残念”と言っていました。
で、私はといえば、朝からヴァレンタインデーとは全く関係ない活動していました。 実は去年の2月から、アルゼンチン・タンゴの歌を習っていて、そこの生徒達の発表会があって、私も参加したんです。 発表会なんて、小学生の時にピアノの発表会に出て以来のことですよ!! 参加することは、去年の11月末に決めまして、それから毎日お風呂の中で練習しました。 (お風呂の中はエコーがかかって上手に聞こえるから・・。)歌った曲は、アストル・ピアソラ作曲、マリオ・トレホ作詞の“Los Pajaros Perdidos”(迷った小鳥達)です。 で、まずはイタリアの歌手のミルバがピアソラのキンテートの演奏で歌うLos Pajaros Perdidosをお聞きください。 
http://www.youtube.com/watch?v=e-kegm6ztb8
この曲が作られたとされる時期は(1975年)、ピアソラは2番目の妻のアメリータ・バルダール(歌手)と別れた後で、ピアソラはアメリータとの結婚生活を「一緒に暮らした6年間は火山の中にいるようなものだった」と言っています。(「ピアソラ自身を語る」ナタリオ・ゴリン著)こうしたエピソードから、“この曲は安らぎを求めていたピアソラの心の現われだと”解釈される方もいるようですが、私は違った意見を持っています。私はこの曲は、むしろ過去の思い出を清算し、人生をリセットし、新たな一歩を踏み出したいと思っていたピアソラの心を表していると思いました。 (こういう発想は、私が女だからでしょうかね~?) そして作曲されてから約10年以後に、ミルバがピアソラと共演しこの曲を歌っているのですが、彼女の歌声は、とても力強く迫力があると同時に大きな優しさも感じられます。 You tubeでもう一人ステキな歌手の歌声を見つけたので聞いてください。Eugenia Leon (メキシコ人歌手)の歌うLos Pajaros Perdidosです。
http://www.youtube.com/watch?v=pk7GheJ8ST8
彼女の歌声も壮大ですよね。
こんな世界の偉大なる歌姫が歌う名曲に図々しくもチャレンジした私は・・・。
まず、本番2週間前には練習後になんだか横隔膜の下あたりとか胃のあたりが痛くなってきていました。 心細くなってきて、母に甘えたくなって(だらしないけど)実家に行き、母に“お腹のこのあたりが痛い”と相談したら、“風邪かもしれないから、風邪薬と胃薬飲めば治るわよ。”と普通のことを言われ、同時にガッカリしましたが、不思議とお腹が痛いのは治りました。 それから今度は1週間前ぐらいに、声がかすれてきてしまいました。 もっと練習をした方がいいのか、少しセーブした方がいいのかわからなくなり、イライラしていました。 そうこうしていると、2月11日に本番のステージで伴奏をしてくださるバンドの方々とのリハーサルがありました。そこでも、高音がかすれ、上手く歌えず肩を落としていました。 そのリハーサルの帰り、発表会にすでに何回も参加していて、とても歌がお上手なMさんと帰り、仲間のある方のエピソードを伺いました。 その方は、今では発表会のトリをつとめられるベテランで、やはりとてもお上手な方なんですが、初めての発表会の時に歌詞を忘れてしまって、バンドの演奏をとめてしまったそうです。 発表会の後、かなり落ち込んだそうですが、翌年も発表会に出られて、同じ曲を歌ったのだそうです。 今度は歌詞も間違えず、上手くいったのに、ご自分では納得がいかず、その翌年もう一回同じ曲(カミニートというタンゴの名曲です)を歌ったのだそうです。 つまり3回発表会で同じ曲を歌ったのです。 その方は、普段は会社を経営なさる社長さんですが、このエピソードを伺って、人から尊敬される人とはこういう人のことなんだと納得しました。 そして、お腹が痛い声がでないと騒いでる自分が恥ずかしくなりました。 自分がなぜ発表会に出てこの歌を歌いたいのか、もう一度考え直しました。 “人生誰しも山あり谷ありで、色々な事を経験しながら自分の道を迷いながらも自分で決めた道を生きていかなくてはならない”というこの曲の内容を、自分の家族や友人に感謝の気持ちを込めて歌いたいと思いました。 
で、当日は・・・。 リハーサルの時から、足がガクガクしてしまいました。 リハーサルで足がガクガクしておけば、本番は大丈夫なのかと思いきや、歌いだしてからすぐにまた足がガクガクしだし、さらに心臓までドキドキしてきて、何がなんだかよくわからないうちに歌い終わっていました・・・。 一応歌詞は間違えませんでしたが、出来栄えは自己ベストを100とすれば70点ぐらいです。 発表会を見に来てくれた友人の何人かは、ご自分まで緊張したとのこと・・・。 す、す、すみません・・・。 結局こうして私はみんなにはからずも心配をかけ続けるわけですが・・・、でも今後ともヨロシクね。
そして、ヴァレンタインデー翌日の本日は・・・、達成感というわけではないんだけど、何だかボーっとして体に力が入りません・・・。
でも明日からは、しっかりオリンピックで日本選手応援するぞ!!

2010年2月13日土曜日

バンクーバー・オリンピック はじまりはじまり~


ガンバレ ニッポン!!

バンクーバー・オリンピックがとうとう始まりましたね! 開会式、見ましたか?
夏のペキン・オリンピックの開会式は、凄い大掛かりで、一体何千人の出演者がいたのか分からないくらい、サスガ中国だーと圧倒される演出で、感動しましたが、冬のオリンピックはいつももう少しこじんまりしていて、そして何より幻想的でロマンチックな演出で、こちらもステキですよね。 オープニングはカナダの先住民族の人達が、カラフルな衣装や羽や毛皮をまとってダンスを踊っていました。 実は、以前友人とあるフレンチ・レストランに行ったときのことを思い出しました。 何を食べようかメニューを見ながら迷っていて、お隣の方々の食べているものをチラチラ見ていたら、お隣さんのアメリカ人の方が、“味見したいですか?”と話しかけてきたんです。 その方は、フォトグラファーで、JALの機内誌の為の写真を撮っていて、その打ち合わせをJALの方としていたんです。 そして私に、“あなたは、アメリカで黙っていたら、祖先がインディアンなんだろうと思われるでしょうね!”とおっしゃったんです。 何でもその方のおばあさんが先住民族なんだそうで・・・。それ以来、アメリカ大陸の先住民族の方の顔をマジマジと見てしまいます。 だから、カナダの先住民族の方々で、私に似た人がいないか、テレビにかじりついて見てしまいました!(残念ながら、アー、私にウリ2つ・・・と思えるような方はいませんでしたが・・・。) また、私が中学・高校と通った学校は、カナダの宣教師が創設した学校で、カエデが学校のマークにもなっていたので、カナダには行ったことがないけれど、私の中では、カナダ国旗のカエデ・マークは心に温かみを与えてくれます。
そして大会の主役である選手入場! 早々にアルゼンチンの選手達が入場してきました!今まで冬のオリンピックにアルゼンチンの選手が参加しているかどうか気にかけていませんでしたが、17回も冬季オリンピックに出場していて、そして今回は7人の選手が参加します。で~、アルゼンチンの永遠のライバル、ブラジルはどうかというと、今回で6回目の参加、5人の選手が参加するそうです。 (数字上はアルゼンチンの勝ちかな・・・?!)アルゼンチンとウィンター・スポーツはあんまりピンときませんが、ブエノスアイレス州の南に位置するパタゴニア地方にはアンデス山脈が聳え立ち、お隣の国のチリとの国境にもなっていますね。 そして今ではここに多くの立派なスキー場があるのだそうです。 多くのヨーロッパの選手が、アルゼンチンやチリで自国が雪のない夏に、この地で練習をするのだそうです。 なるほどなるほど、北半球と南半球は四季が逆なんだから、夏でもアルゼンチンに行けば雪があるわけですね。 きっと日本のスキー選手達も夏にアルゼンチンで合宿・・・なんていうこともありそうですね。(今のところ聞いたことないけど・・・。) 日本選手団は、ジャマイカの後に入場してきました。 旗手は5回も冬季オリンピックに出場しているスピードスケートの岡崎朋美選手でした。 美人で脚の筋肉が凄いですよね。(彼女を見るとき、どうしても顔と脚に目がいってしまう!)ところで、日本の前に入場してきた、ジャマイカから今回はボブスレーの選手が出ていませんでした。 雪のないジャマイカのボブスレーの選手達の映画があったのを覚えていますか? “クール・ランニング”です。
http://freemoviefree.blog31.fc2.com/blog-entry-1887.html
友人と楽しい気持ちになれそうな映画を観に行こうと、昔、映画館でこの映画を観ました。その時何だか感激しちゃって、映画館で大泣きしちゃったんです。 一緒に行った友人にとても笑われました。(懐かしい)
さてー、皆さんはどの種目に注目していますか? 私はやっぱりフィギュア・スケートです。 そういえば、フランスの選手団の旗手は、ブライアン・ジュベール選手。スイスの選手団の旗手は、ステファン・ランビエール選手。 いずれも、日本の高橋、織田、小塚選手のライバル選手です。 男子のフィギュア・スケートは大変です。 前回のトリノ・オリンピックで金メダルをとったプルシェンコ(ロシア)選手も一度引退したのに復帰してきたし、銀メダルだったのがランビエール選手(彼も引退したのに復帰)で、銅メダルだったのがジュベール選手。私はランビエール選手が好きなので、日本選手達と彼を応援します。 ランビエール選手は、“氷上のダンサー”と言われるほど、音楽と演技が一体化していて、綺麗なんです。 今日の締めくくりは、ランビエール選手がピアソラの“ブエノスアイレスの秋”で滑っている映像をご覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=e_lzH8xS7SU&feature=related
こんなに“クルクル・クルクル・クルクル”スピンして頭グチャグチャにならないか心配になるぐらい・・・。凄い、素晴らしい、ブラボー!! (そして、韓国の観客、声援がアツスギル~!!)

2010年2月4日木曜日

どうする TOYOTA自動車 ?!


世界でよく知られた日本の企業を5つとりあげてみてください。
きっとその5本指の中に、TOYOTA自動車が入っていませんか? 日本が誇るTOYOTA自動車ですが、ここのところ毎日のようにリコールのニュースが報道されています。 株価も下がってきて、リコールの一件が治まらない限り、TOYOTA自動車の汚名挽回は難しいのでしょうか? 私は自動車も持っていないし、株の売買などもしていないので、あまりこのニュースに熱心ではありませんが、リコール対象車種が、もし事故を起こすようでは人の命に関わることなので、その意味で、危険の可能性がある車は一刻も早く良好な車にチェンジされることを希望します。

実は、今回のリコールの問題が発表される少し前に、TOYOTA自動車のグループ会社の豊田通商が日本の企業としては初めてアルゼンチンでリチウム権益を獲得したというニュースを見ました。 (今年の1月20日ごろのニュースです。)
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/100120/48720.html
去年の11月にリチウム電池のことを、このブログにも書きましたが、その時は携帯電話とかパソコンにリチウム電池が使われていることをお話しました。 が、豊田通商がリチウム権益を獲得した第一の目的は、どうやらハイブリット車とか電気自動車の為らしいです。
ということは・・・、すぐではないにしても、今後TOYOTAのハイブリット車とか電気自動車を買うと、あるいはレンタカーすると・・・、そこにはアルゼンチンのオラロス塩湖で採掘されたリチウムが使われているというわけですね。 って、別にそれだからといって、急にTOYOTAの車を買ったり、レンタカーをする際にも必ずトヨタレンタカーにするというわけではありあませんが・・・。 何を喜ばしく思っているかといえば、こういうことを通して、日本とアルゼンチンの交流機会が増えるであろうと思うからです。(先日実家に帰った時、母から、フランス好きとかイタリア好きは良いけれど、何でアルゼンチン??と聞かれ、答えに困りました。 やっぱりアルゼンチンの事って、とてもマイナーです。) 

アルゼンチン国内では、ブエノスアイレスの郊外のサラテ市にTOYOTA Argentina S.A.という会社があり、トラックとか車のある部分のパーツとかが生産がされているようです。 
「アルゼンチンを知るための54章」などの著書でも知られるアルベルト松本さんが、(そういえば、この本読み終わってなかった・・・)TOYOTA Argentinaに勤めていて日本に研修でいらした方にインタビューをしているのを見つけました。
http://www.ideamatsu.com/nihongo/argentina-nambei/700-10-8.htm
このインタビューを見ると、やはりTOYOTAイズムとかTOYOTAの戦略を理解してそれを自国の会社で実践できるように社員を指示する立場にある方は、大変なんだな~と思いました。 (実態は知りませんが、ストライキとか頻繁なのでしょうか? 車の納品には1ヶ月ぐらい余裕を持たせてください・・・とか???) ただ、一般的には、サッカーのTOYOTAカップなどの影響もあり、アルゼンチンの皆さんにとってもTOYOTAは有名です。

いずれにしても、TOYOTAには、安全でエコな車の製造をお願いしたいですね!
(って、なんだか最後は尻つぼみな終わり方になっちゃったけど・・・。)

2010年1月31日日曜日

両国のトップのお言葉




1月29日の鳩山首相の施設方針演説は、“いのちを守る”をキーワードにコノ私にも解りやすい、素晴らしい演説内容でした。 
http://www.kantei.go.jp/jp/hatoyama/statement/201001/29siseihousin.html
今まで首相の施設方針演説を、テレビニュースで見たり、新聞を斜め読みすることがあっても、演説を全文読んだことがなかったので、以前の他の首相と比べてどうこう言うことは出来ませんが、単純に気持ちの良い内容のスピーチだったと思います。 もちろん、演説中に、ガンジーが言った「七つの大罪」の一つである「労働なき富」をあげると、野党議員から鳩山首相に対し「お前だろう」「税金返せ」とか大分野次が飛んだようです。演説は良いけど、実際に行動や結果が伴わなくては・・・というご批判は当然あるわけですが!
私が鳩山政権に望むことは、日本の政治の今までの悪いウミを出して、リセットをして、正しい政治をして欲しいということです。

ところで、鳩山首相の施設方針演説の2日前、1月27日にアルゼンチン大統領であるクリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領が、大統領宮殿で開催した養豚業界の幹部らを招いた会合でお話になったことがニュースになっていたのですが・・・。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2688456/5250757
クリスティナ・フェルナンデス大統領はその会合で、“豊かな性生活を送るには、性的不能治療薬「バイアグラ」より豚肉を摂取した方が良い”と述べたそうです。また、“豚肉を食べた後、夫との週末が充実したものになった”と自らのエピソードも披露したそうです。
皆さんはコノ発言を聞いて、どう思います。 今、豚肉の栄養価について調べたら、次のように述べられている記述がありました。
http://www.eiyou.nouko.net/2006/01/post_312.html
豚肉には、ビタミンB1が牛肉の約10倍も含まれており、疲労回復に効果があります。トリプトファンがイライラを防いで、精神を安定させます。コレステロール値を下げるオレイン酸やリノール酸も多く含まれています、とのことです。 なるほど! 
しかし、もしも鳩山首相が少子化対策の一環として国民に“バイアグラを利用するより、豚肉を食べた方がよろしい”と言ったら、どんなことになるでしょう? アルゼンチンでクリスティナ・フェルナンデス大統領の発言が国内でどのような反響があったのか、あるいはなかったのかはわかりませんが、日本だったらイロイロ波紋を呼びそうです。 牛肉、鶏肉の産業団体から、あるいは漁業関連団体から怒られそうですね。 豚肉のある特定成分が直接そういうことに効果があるという、もう少し科学的な分析も求められると思うんです。 それにしても、ご自分の体験談まで出して、こんな話を堂々と言っちゃうアルゼンチンの女性大統領って、なんだか凄いと感心してしまいます。 2007年12月にアルゼンチン大統領に就任した、クリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領は、世界でも数少ない女性大統領ですが、どんな方なのでしょう?
http://www.afpbb.com/article/politics/2304326/2292971
ご主人のキルチネル元大統領とは、学生時代に知り合ってご結婚なさって、お2人でずーっとアルゼンチンの政界のトップにいらっしゃるんですね! お子さんもお2人いらっしゃるそうです。 (お父さんも、お母さんも大統領って、凄い一家ですな~!)綺麗で堂々としていて、私がイメージする“アルゼンチンの女性”とピッタリです。

ところで、こうしたチョットしたエピソードを見ても、私はやっぱりアルゼンチンって、なんとも日本とは国民性が違うんだな~と思いますが、そうそう、1月27日にアルゼンチン大統領宮殿に招かれた、豚肉生産者連盟の会長は、こんなことを言っていたそうです。 「豚肉消費が多いデンマークと日本の人々は、われわれアルゼンチン人よりもはるかに仲むつまじい性生活を送っていると聞く」と述べた、だそうです!!  
そ、そうなんですか??  アルゼンチンの人は日本人をそんな風に思っているのでしょうか? (豚肉関係者だけかもしれませんが・・・。)
そして皆さんは、豚肉派? 鶏肉派? 牛肉派? それともお魚派?

追伸:“豚肉は食べ過ぎると疲労のもとになる乳酸がふえるので、注意が必要です”とのことです。 (クリスティナ・フェルナンデス大統領にもお伝えした方が良いでしょうか??)

2010年1月28日木曜日

大地震は、もうイヤだ!


今年の1月13日にハイチで大地震があったことは、皆様ご存知の通りです。 今日現在のニュースで、死者は15万人、被災者が80万人といわれています。 数字を見るだけでも、驚くべき凄い規模の災害だったいうことがわかります。 日本でも15年前の1月17日に阪神淡路大震災があって、その時の死者は約6,500人、負傷者が約4万4千人、避難人数が30万人以上だったということです。 皆様も阪神淡路大震災のことを、よく覚えていらっしゃるのではないでしょうか? 私は、まず朝、会社に行く前に阪神方面で大きな地震があり、かなりの被害ですとテレビのニュースで見ましたが、日本はいつも全国で地震があるので、まさかそんなに大きな地震とは思わず会社に行ったのでした。 それで、たまたま私はその日は午前中から頭がどんどん痛くなって、気分が悪くなってきてしまったので、上司にお願いして午後は半休をとらせていただいたのです。 帰るのに途中まで電車に乗っていましたが、あまりにもフラフラするので、途中からタクシーに乗ったのですが、タクシーの中で聞こえてきたニュースでこの地震の死者が何百人もいらっしゃるというので、これはただ事ではないと驚きました。 しかし、私自身はとにかく気分が悪かったので家に帰ってすぐにベッドで休み、夕方起き上がってテレビニュースを見ると、なんと死者の数字が確か千人を越えていたはずです。 その数字をみて、気分が悪くなっている場合じゃないよと逆にシャキンとしてしまったのです。 逃げ場もなくなったり、上からどんどんモノが降ってきたりして、被災者の方々は本当に怖い思いをなさったのだろうとお察しし、お気の毒に思います。 
ところで、全然ニュースになりませんでしたが、今年の1月17日に、アルゼンチンでも地震があったようです。 以下はCNNニュースの記事です。
南米アルゼンチン南部沖で地震、M6.3 被害報告なし (CNN) 米地質調査所(USGS)によると17日午前8時(日本時間同日午後9時)ごろ、南米アルゼンチン南部沖合のドレーク海峡でマグニチュード(M)6.3の地震が観測された。今のところ、建物破損や負傷者などの被害報告はない。 USGSによると震源はアルゼンチン南端フエゴ島ウシュアイアの南南東355キロ、震源の深さは10キロ。 南北米大陸近郊では12日にカリブ海のハイチ近郊でM7.0の地震が発生して以来、ハイチのほかプエルトリコ、ベネズエラ、コロンビア、ドミニカなどの各地で地震が観測されている。
大したニュースにならなかったのは、被害報告がなかったからでしょう。 良かったですね。
話をハイチ地震に戻します。 先日のブログでも紹介しましたが、アルゼンチンのタイアナ外務大臣が日本に来日していらっしゃいましたが、その際に、岡田外務大臣と日本とアルゼンチンで連携をしながらハイチを支援していくことで合意をしたようです。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/22/1/0115_10.html
日本は地震大国だし、阪神淡路大震災の経験もあり、地震復興の為のイロイロなノウハウもあると思うので、きっとお役にたつことが沢山あるだろうと確信しています。 アルゼンチンは、地震が多い国だとは聞かないのですが・・・。 こんな情報をゲットしました!
去年の7月にアルゼンチンのインフルエンザの情報を書いたときにお世話になった、ブエノスアイレス在住のTomokoさんの1月15日のブログを見ると・・・。
http://blog.livedoor.jp/tomokoar/archives/2010-01.html#20100115
この記事によれば、アルゼンチンはこういう突然の緊急事故に対する対応が臨機応変なのだそうです。 また、アルゼンチンは、南米でも医療技術に関しては定評があり、普段からHOSPITALと呼ばれる国立病院では停電がしばしばあるから、心電図機械が作動しなくても手術できる外科医師は多数いるので、このような災害のときに「能力」が発揮できるかもしれません・・・というのですが!!  皆さん、この文章読んでどう思います。 もしアルゼンチンに行って、病院で手術を受けなくてはならないようなことが起こったら(もちろんそんなこと無い確率の方が高いでしょうが・・・)、お医者様の腕は確かなんでしょうが、停電で機械が作動しないかも・・・って。 安心なんだか安心じゃないんだか、よく分からない話ですね。  そういえば、去年の11月の私のブログでチャリティー・ミロンガのことを書いた際にも、そんな話がありました。チャリティー・ミロンガの収益はブエノスアイレスの小児病院に寄付されることになっていて、この小児病院ではよく停電があるから、自家発電の機械を買いたいと言っていたとか・・・。 アルゼンチンのお医者様方、どうか停電にもめげず頑張ってください。
そして最後に、ハイチの大地震の被災が、少しでも早く復旧に向うよう、心からお祈りしています。 

2010年1月21日木曜日

日本・アルゼンチン交流シンポジウム (その2)


昨日のつづき
座長のお話の後に、小休止があり、両国から各5名のパネリストの発表がありました。
日本側のパネリストは、生け花の池坊次期家元の池坊由紀さん、アルゲリッチ芸術振興財団副理事長の伊藤京子さん(ピアニスト)、NHKグローバルメディアサービス・バイリンガルセンター長の江口義孝さん、東京現代美術館チーフキュレーターの長谷川祐子さん、政策研究大学院教授の細野昭雄さんでした。
この中で、池坊由紀さんのお話は、大そうアルゼンチン側の興味をひいたようです。 池坊の生け花教室は、ブエノスアイレスにも支部があるそうで、日系の方のみならずアルゼンチン人の生徒さんもいるそうです。 アルゼンチンの方々が特に興味を持っているのは、お花の生け方というよりも、生け花の持つコンセプトなんだそうです。 例えば、生け花において数字の3が重視される点、奇数が意味するところ、2で割り切れない数字は完結しない数字で、完結していない部分を補う行為(想像するとか、自分が完全でないことを認知するとか)が必要とされることが大事だという点は、なかなか欧米にはない考え方のようです。 また、生け花では、綺麗なお花だけを生けるのではなくて、花のない木、時には枯れ木を、また緑を、時には虫の食った葉なども活用しますが、それは、生け花の中には、生あるものを全て認め愛しむという考え方があり、綺麗なお花や葉っぱのみを使うフラワー・アレンジメントとは違う点なのだそうです。(私も昔、草月流の生け花を習ったことありますが、こういう考えを踏まえて習っていたら、もう少し違っていたのかな~。ま、私の場合、あまりセンスがないから、いずれにしてもダメだったでしょうが。)
私が他に興味を持ったのは、東京現代美術館チーフキュレーターの長谷川祐子さんが、スライドで解説してくれた、アルゼンチンのアーティストの作品でした。 が、紹介された作品は、いわゆるアルゼンチンぽい感じの作品というよりかは、現代的でインターナショナルな感覚に溢れ、かつ個性的な作品でした。 また、NHKグローバルメディアサービス・バイリンガルセンター長の江口義孝さんのお話の中においては、これからは南米の人気ドラマや優良番組をNHKが買い付けたり、番組を共同開発していきたいとおっしゃっていました。 今までNHKは自前のスタッフと企画で番組を制作することが多く、それには相当な金額がかかっていたそうです。 それよりも、番組の買い付けや共同開発の方が、費用が安く済むのだそうです。 テレビ番組というのは、本当に人々の生活に密着していて、例えば日韓の文化交流の為に長年働いていた方が、自分たちの数十年の努力は、たった1本の韓国の人気ドラマ“冬のソナタ”に及ばなかったとおっしゃったそうです。 (フーン、確かに南米のドラマとか見たいですよね!)
アルゼンチン側のパネリストは、ブエノスアイレス大学哲文学部文学科長のアメリコ・クリストファロさん、イベロアメリカ大学網会長のベルナルド・クリクスバーグさん、ブエノスアイレス大学社会科学部長のフェデリコ・シュステルさん、ピアニストで作曲家のリリアン・サバさんでした。スペイン語の発表をイヤホンを通して同時通訳で聞くことが出来たのですが、スペイン語と日本語を同時に聞くことに慣れていなかったせいか、結構難しかったです。ブエノスアイレス大学文学科長のアメリコ・クリストファロさんと社会科学部長のフェデリコ・シュステルさんはお二人とも、日本とアルゼンチンの両国はとても違った文化を持っている中に、時には共通点があったりすることもあるとおっしゃっていました。 また、日本でアルゼンチンの文化に大変熱心に興味をもって取り組んでいる人々もいるし、その証拠には2009年のアルゼンチン・タンゴ選手権で日本人のカップルが優勝をしたり、良い成績をおさめていることも嬉しいことであるとふれていらっしゃいました。 今後両国の文化交流が進められる為には、アルゼンチンにおいても日本語を学べる機関の充実も必要だと思われるとのことでした。 日本においても、スペイン語を学ぶ人が増え、ラテンアメリカの文化が日本の人々にもう少し身近なものになることを期待しているともおっしゃっていました。 イベロアメリカ大学網会長のベルナルド・クリクスバーグさんは、人類は、これだけテクノロジーが発達し便利な時代を迎えながらも、非常に困難な時期に直面していると厳しい口調でお話になられました。 ハイチの地震で図らずも南米の貧困状況は世界的に明るみになり、アルゼンチンにおいても貧富の差は相変わらず縮まることはない中、今後アルゼンチンは日本に学ぶことが多いことが分かったとおっしゃいました。 日本は世界中で最も識字者の%が高い国で、その事は貧富の格差を少なくしている要因であると思われます。 日本の様々な教育・文化システムをアルゼンチンも模範として取り入れていくべきであるとおっしゃいました。(日本はアメリカや欧米の国々のシステムをモデルにしていることが多いと思いますが、そのシステムが結構うまく運営されているということなのでしょうか?) そして最後には、アルゼンチンのピアニスト・作曲家のリリアン・サバさんがミロンガを1曲演奏してくださいました。この時演奏されたミロンガは、私がよくタンゴの1つのカテゴリーとして聴くリズムの速いミロンガと違って、ロマンチックで壮大な感じの曲で、新たな発見がありました。 サバさんがフォルクローレの教授としても活躍していらっしゃるのがうなずけました。 そして、2時間にわたるパネリストの方々のお話を一生懸命聞いて、少々疲れてしまった私には、最後にサバさんのピアノ音色が本当に癒しになりました~。 

2010年1月20日水曜日

日本・アルゼンチン交流シンポジウム (その1)




アッ! 岡田外務大臣 !!

1月のはじめに、いつもお世話になっているタンゲーロ(タンゴ愛好家)のSさんから、こんな集まりがあるので、時間の都合がつけば行ってみてはどうですか?とご案内をいただいたのが、先週の金曜日、1月15日(金)に六本木の国際文化会館で開催された“日本アルゼンチン交流シンポジウム”でした。 ご案内を伺った時点で、すでに参加申し込みの締め切りは済んでいましたが、電話をして参加したい旨を伝えたら、名前を言うだけで参加が認められました。
http://www.latin-america.jp/modules/piCal/index.php?action=View&event_id=0000001097
このシンポジウムは、両国の交流が経済的なものに留まらず、更なる文化的な交流を進めようと、日本とアルゼンチンから知識人の方々が自分の意見や活動をお話になられました。
各パネリストのお話の前に、まずは岡田克也外務大臣とアルゼンチンのホルヘ・タイアナ外務大臣のご挨拶がありました。 キャーッ、本物の岡田外務大臣だ~・・・と、すでに冒頭からテンションが上がった私ですが、フト周りを見回すと、客席には新聞記者とか外務省関係者やアルゼンチン大使館の方々などが多かったようで、ナマ岡田大臣を見たから興奮するような人は見受けられませんでした! 両外務大臣は、挨拶の後、退席なさったのですが、私の座っていた席の近くを通られたので、見栄をはらずに握手でもしてもらえば良かった・・・、と今更ながら・・・。
外務大臣の挨拶の後に、両国パネリストの座長から、日本側は国際交流基金理事長の小倉和夫氏が、アルゼンチン側はアルゼンチン国立図書館長のオラシオ・ゴンザレス氏が国際交流の観点から、お話をなさりました。 以後、お話の要約ではなくて、私が興味を持った部分だけをご紹介します。 実は、両国のパネリスト達の中で、ボルヘスの詩を引用しながらお話をなさる方がいらっしゃいましたが、私はボルヘスの著作を1作も読んだことがないし、どういう方なのか知らなかったから、今ひとつ何がおっしゃりたいのか分からないこともありました。 やっぱり、アルゼンチンのことを勉強する上で、ボルヘスの著作を読むことは大事かもしれませんね。 今年のチャレンジの一つにボルヘスの著作を読むことを加えようかと思いますが、ウーン、志半ばで頓挫しそうかな~。 しかし、ネットで調べると、日本にはボルヘス愛好家も多いし、なんとボルヘスの2番目の奥様は、日系アルゼンチン人の方だったのです。日本にも来日なさったことがあるようで、両国の交流を考えると大事な方なんでしょうね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%98%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%83%98%E3%82%B9
http://www.borges.jp/
まず、小倉座長の話の中で興味深かったことは、国際交流を考える時、まず、自分のアイデンティティーや相手のアイデンティティーを4つの観点から考えなくてはならないということです。1つ目は世界市民としての自分・相手、2つ目は地域的(アジアとか南米とか)アイデンティティー、3つ目は自国の伝統を持つ自分・相手、4つ目は生まれ育った場所の地方ローカルの文化のアイデンティティーをふまえて、よりよい交流を進めていかなくてはいけないということです。 (ホホー、なるほど。)
その次に、アrゼンチン側のオラシオ・ゴンザレス座長のお話がありました。アルゼンチンは今年で建国200年を迎えるが、それまでに国内では多くの民族的対立や闘争がありましたが、 しかし、それらの厳しい歴史を乗り越えて、アルゼンチンは多くの多様性を包括した一つの国家としてのアイデンティティーを築いていて、その事はアルゼンチンが世界に発信することが出来る1つの大きなメッセージであると思います、とおっしゃいました。 (確かに多民族国家では、お互い宗教や習慣の違いから色々な誤解を生みやすいけれど、他人の自分と違う部分を尊重する姿勢は、見習わなくてはいけないですね。)
なんか話が長くなってきて、ちょっと疲れてきたので、この話の続きはまた明日にします。

2010年1月15日金曜日

アルゼンチン 北端の世界遺産


ウマワカという街

先週の金曜日、1月8日の夜、NHKの“世界ふれあい街歩き”という番組を見ました。
そこで紹介されていたのが、アルゼンチンの北端に位置するウマワカ(Humahuaca)という街のことです。
http://www.nhk.or.jp/sekaimachi/detail/arukikata/100108.html
標高2940mの高地に位置するこの街の風景は、テレビ画面を通して見ているだけで、思わず深呼吸をしたくなるくらい・・・。 それぐらい空気が綺麗なのが伝わってきました。
ただ、非常に乾燥した地域なようで、様々なサボテンが見受けられました。 そして土地の人々は、サボテンを様々な用途に活用していました。 大きなサボテンを切って建築材料にしたり、ランプシェードに利用したり、サボテンの針を爪楊枝にしたり、果肉を食べたりもしていました。 どうやらキーウィのような味がするそうです。 (アロエは食べたことがありますが、あんまり味がしないですよね~。) ここでは、馬やロバではなくて、家畜はリャマなようです。 リャマは、こぶのないラクダ科の動物だとウィキペディアに書いてあります。 毛がフサフサしていて、羊の一種かと思いましたが、ラクダの親戚なんですね。 物の運搬、毛や皮を衣料に活用するだけではなくて、市場では食用肉としても売られていて、街のオバチャン達が“味は豚肉みたいだけど、もっとやわらかくてとても美味しいのよ~”と言っていました。 独特の臭みはないのでしょうかね~?
この土地にもともと住んでいる部族をウマワカ族と言うそうですが、ウマワカの人々は昔から母なる大地の神を“バチャママ”と称して崇めてきたそうです。 あるお宅の夕食風景を紹介していましたが、お夕食の際にワインで乾杯した後、家族の人々は家の庭に出て、グラスのワインを少しこぼしてから飲み始めました。 これは、こぼしたのではなくて、“バチャママ”大地の神様に感謝の意を込めて、ワインをまず差し上げたのだそうです。 こんな風習初めて見ましたよ! なんだか、のどかで優しい感じがします。ステキな所がアルゼンチンにあるんだな~と、いつか訪れてみたいな~と思いました。
そこで、ウキペディアでウマワカのことをチェックしてみたら、この街は2003年7月に世界遺産に登録されているということが分かりました。 また、1年に1回開催される8日間も続くカーニバルでも有名なんだそうです。 そして、そのカーニバルのことを歌ったフォルクローレの曲が、“El Humahuaqueño”(エル・ウマウアケーニョ)なんだそうです。
曲名を言われてもピンとこないかもしれませんが、曲を聴いたら“アッ、これ聴いたことあるぞ~”と思うので、聞いてください。
http://www.youtube.com/watch?v=JOAlim5-dQ4&feature=related
きちんとした訳は解らないけど、“さあ、カーニバルがやってきた。 みんな歌いましょう。踊りましょう・・・。”みたいな歌詞だと思います。 お祭りにピッタリな楽しい歌だと思いませんか! そっか! ウマワカに行くんだったら、カーニバルの季節、2月に行った方が更に楽しそうですね! 高地だけど、あっちは夏だからきっと寒くないだろうし!!(ヴェネチアのカーニバルみたいに、ホテル取れないのかしら?)

2010年1月4日月曜日

2010年、明けましておめでとうございます。



明けましておめでとうございます。 この1年が皆様にとりまして、幸せに満ちた1年となりますように!
 
今日は、お正月早々に、アレー、いつの間に・・・と思ったニュースを紹介したいと思います。 それは、ダカール・ラリーという車やバイクのレースのニュース。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC
今までパリダカと称して知られていたはずなんですが、どうやら去年あたりからアルゼンチンとチリにコースが変更になったようなんです。 つまり、パリダカではないのです!(おーっと2002年以降はパリが出発点ではなくなっていた!)コースが変更になった理由は、治安が悪くて、テロや強盗に関係者が巻き込まれる事件が相次いだからだそうです。 私はこのレースに関して全く詳しくないけれど、車やバイクがアフリカの砂漠の中を砂しぶきをあげて走っている映像が目に浮かびます。 アルゼンチンやチリにもサハラ砂漠のような砂漠ってあるのでしょうか? コースが南米に変更になったのは、“ダカール・ラリーの特徴である砂漠や難コースを持ちながらテロの脅威がないことが挙げられている。”とのことなんですが? どうやらブエノスアイレスを出発して、アンデス山脈を越え、チリのバルパライソを経由し、アタカマ砂漠やコピアポ砂丘などを通過して再びブエノスアイレスを目指すという、山あり谷あり砂漠ありの9千キロメートルにおよぶコースなんだそうです。 アタカマ砂漠やコピアポ砂丘はチリに位置し、アタカマ砂漠は、世界一降水量の少ない砂漠なんだそうですよ。 そうなんだー、知りませんでした。 南米大陸も様々な地形や自然に覆われた大地なんですね~。(改めて納得) で、元旦にレースは始まりましたが、いきなり2日にレース中の車が観客に突っ込んで、死傷者が出てしまいました。 
http://sankei.jp.msn.com/sports/other/100104/oth1001040604002-n1.htm
レースは17日まで続くようですが、これ以上犠牲者が出ることがないよう、くれぐれも命や体を大事にして欲しいです。 
そして、もう1つ元旦にブエノスアイレスで起こった事件は、新年お祝い花火で約100人の観衆が怪我をしたそうなんです。
http://www.cnn.co.jp/world/CNN201001020015.html
ウワー、危ない危ない! それはそうと、ブエノスアイレスは新年を花火でお祝いするのですね。 日本ではお寺の除夜の鐘が新年の訪れですが、ブエノスアイレスは花火なんですね!! 
いずれにしても、怪我をしてしまっては、せっかくのお祝い気分が台無しです。
新年最初のブログは、怪我のニュースになってしまいましたが、今年も命、体、心を大事に過ごしましょうね~。